こんにちは!「英会話教材バスターズ」管理人、むさしです。
私たち日本人が習う英語は教科書的で古いし堅い、と言われることがありますよね。
今回はそんな日本人の英語を「ダサい!」と切り捨てる【爆笑!スラング英会話】という教材をレビューしていきます。
公式ページを見た感想から言うと「一部の人には勧められるが普通はおすすめしない」教材ですが、まずは内容を紹介した後で理由を説明していきたいと思います。
【爆笑!スラング英会話】の内容
こちらの教材は、フィリピン国籍(でも多分日本育ち)のベンジャミン、ピーちゃんという2人の講師によってスラングの説明がされる講座です。
参考の動画はこちら↓↓↓
最近「フィリピン留学」なんていうのも流行っていますが、フィリピンには米軍基地もあってかなり英語が流暢なんですよね(しかも分かりやすいアメリカ英語)。
こちらの2人はそれに加えて、米軍基地内の学校で育っていて、本物のスラングだらけの英語環境で育った、とのことです。
内容は「クラブで英会話編」「使っちゃいけない言葉編」「使うと喜ばれる言葉編」などなど、おっと男性諸氏には嬉しい(かも)「〇〇〇編」なんていうのもありますね。
公式ページもそうですが、おフザケなんぞも入れて面白く作ることを目指している感じがします(利用者の声の写真は一体…)。
なお、こちらの教材はDVD4枚組で長さは3時間、返品については公式ページには書いていませんでした。
と、内容を紹介したうえで、スラング英語を(あまり)おすすめしない理由に進みます。
スラング英会話をおすすめしない2つの理由
スラング英会話をおすすめしない理由は、次の2点です。
- スラングは「英会話の葉の部分」でしかない
- 使い方を間違えると危険
では、それぞれ見ていきましょう。
スラングは「英会話の葉の部分」でしかない
まず最初は、「スラングは英会話の葉の部分でしかない」ということ。
これは「ネイティブ流のカッコいい表現」全体に言えることですが、要するに「飾り」ですね。
きちんと基礎があって自分の言いたいことが英語で言える、という「幹の部分」がしっかりしていれば、次の段階として「表現を磨く」というのもアリです。
でも、幹が育っていない状態なのに飾りの葉っぱだけくっ付けても、木(=あなたの英会話)が成長するわけではありません。
普段は使う単語も語順もグチャグチャなブロークンイングリッシュで、相手がこっちに合わせて理解してくれているのに、特定の部分だけ流暢だったらバランス悪いですよね。
周りから見ると、ハッキリ言ってギャグです。
それどころか、そんな状態なのに「自分は話せる!」と誤解してしまい、かえって上達のジャマになることが怖いと私は思います。
使い方を間違えると危険
これは日々英語を使って仕事や生活をしている私も感じることですが、「どう言うか」ってけっこう大事だったりします。
日本語でも、いつも砕けた言い方がいいとは限りませんよね。
某英会話学校のインタビュー記事で読んだのですが、留学で英語を習得した女性がこんなことを言っていました(適宜編集しました)。
基本的な日常生活とか、簡単な英語での生活というのは、その1年間でみっちり学びました。「自分は英語ができる人だ」と思うようになったのは、やっぱりこの時からですね。
(中略)
やっぱりビジネス英語となると違いました。なんというか、「この人の話し方、頭悪い」みたいな英語で最初話してたんです(笑)
シアトル行った頃の英語ってティーンエイジャーの英語というか、ほんと頭悪そうにしゃべっていたと思います。いちいち“Oh! So it’s like〜”、“It’s awesome! ”とか一々すごい抑揚があって。
留学中は「ノリのいいカリフォルニア英語」みたいなのを必死になって覚えたので、ネイティブじゃないと場面の使い方・使い分けっていうのがなかなか分からなかったりするんですよね。
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私が過去にアメリカで働いていた会社でも、ことあるごとに「you know,」とか「like,」とか(1つの文に何回も)入れている日本人同僚がいましたが、お客さんから「彼の英語は意味不明」と言われて評判が良くなかったということがあります。
その人もアメリカの大学を出てるのですが、「こういうのがアメリカ流なんだ」と誤解してしまい、それをそのまま信じてしまっていたわけですね。
スラングも、使い方によっては相手が「お、できるじゃん」と思って打ち解けることができるかもしれませんが、スラング使いまくるのがネイティブ流、と誤解すると危険です。
中には人前で使うべきではないようなものも含まれていたりしますしね。
やはり場と相手をわきまえて使う必要があります。
スラング英会話は、こんな人にはおすすめできるかも
上の部分で2つの危険性について書いてきましたが、それをクリアできる人にはスラング英会話を学ぶ価値はあるかもしれません。
つまり
- ・ 基本的な単語・文法は分かっていて、自分の言いたいことを英語で言える
- ・ スラングなどネイティブ流表現はコントロールが必要と分かっている
ということですね。
このような場合には、基礎はあるので「表現を磨く」という段階に進む意味があると思います。
また、スラングとゴッチャにされますが、英語には「phrasal verb」と呼ばれる熟語があります。
これは動詞と前置詞がセットになって特定の意味を持つものですが、例えば
- give up = あきらめる
- catch up = 追いつく
など、数限りなくあるネイティブらしい表現の中心部分なんですね。
いくつかは学校で習いますので、馴染みもあるかと思います。
そのような表現を仕入れて使えるようにしておくと、英語で話すことも楽になってきますので、そちらもおすすめの英会話の学習方法ですね。