こんにちは、闘う海外サラリーマン むさしです。
今回の記事では、「英語発音の全体像シリーズ」の2回目として、前回の母音の発音に続き子音の音の種類(発音記号)を見ていきたいと思います。
子音も日本語よりも音が多い、しかも子音だけで発音される、など難しく感じますが、きちんと学んだうえで練習すれば2~3か月程度で身についていきます。
気楽にいきましょう。
前回の記事はこちら
英語の子音の発音記号の種類
子音の発音は、舌や唇などを使う
日本語の子音は「あいうえお以外の音」ですが、英語の子音は「舌や唇などを使って出す音」です。
前回の記事に書いたように、母音の特徴は「舌先をどこにも付けたり離したりしていない」「唇や喉を閉じたりしていない」ということでしたね。
子音は逆に、舌先をどこかに付けたり離したり、唇や喉を閉じたりすることで発音します。
また、母音は常に喉が震える有声音ですが、英語の子音の一部の音は喉が震えない音(無声音)になります。
例えば "z(声を出す「ズー」)" に対して "s(声を出さない「スー」)" が無声音となりますね。
英語の子音を6種類に分類してみると…
それでは子音を、使う口のパーツごとに分類して見ていきましょう。
英語の子音には24種類の音がありますが、これらを6種類に分類すると次のようになります。
- 唇で出す英語の子音:b、p、m、v、f
- 上あご(upper pallet)で出す英語の子音:d、t、n、l
- 前歯で出す音:th(θ、ð)、s、z、sh(ʃ)、zh(ʒ)、ch(tʃ)、j(dʒ)
- 喉の奥で出す英語の子音:g、k、h
- 鼻から出す英語の子音:ng(ŋ)
- 準母音:r、y、w
多いように見えますが、それぞれの特徴をつかむことで練習しやすくなります。
では、それぞれの子音の発音を見ていきましょう。
1. 唇で出す英語の子音
唇で出す音は、b、p、m、f、v の5つです。
b、p、m については、日本語とほぼ同じですが、日本語よりも息を勢いよく吐きます。
f、v については、日本で教わるように唇をかむのではなく、上の前歯に下唇をそっと当てるだけです。
どこから『唇をかむ』という話が出現したのか分かりませんが、それでは息ができないですし発音もできないですよね。
なお、この2つの音は口の形は全く同じで、f が無声音、v が有声音、ということが唯一の違いです。
2. 上あご(upper pallet)で出す英語の子音
次は、上あごに舌をつける(または、つけて離す)ことで発音する音です。
これは d、t、n、l の4つですね。
このうち d、t、n の口の形については、日本語と同じ舌の位置(上の前歯の後ろ)でもいいですが、若干うしろ(上あごの骨が凹んでいる辺り)でもいいでしょう。
ただ、日本語よりも息を強めに吐くので、それを練習する必要はあります。
l についてはやり方が人によって色々ありますが、基本的には日本語よりも前方の位置で舌を歯に上あご(または上の前歯)につける形になります。
3. 前歯で出す英語の子音
次は『前歯で出す』音です。
もう少し正確に言うと、上下の前歯の間を息が通るときの音、ということですね。
これに唇の形、舌の位置が加わることで、様々に音が変化します。
このグループの音を挙げますと th(θ、ð)、s、z、sh(ʃ)、zh(ʒ)、ch(tʃ)、j(dʒ) の音が該当します。
ずいぶん多いですね。
th はよく言われるように歯の間に舌先を挟む感じで発音されます(有声音・無声音ともに)。
その他の音は、「スィー」となる "s、z" 組と、「シュィー」となる "sh+その他"組に分かれます。
4. 喉の奥で出す英語の子音
次に来るのは、喉の奥で出す音、k、g、h です。
これらは音も日本語に近い音はありますが、日本語よりも強いのが特徴です。
5. 鼻から出す英語の子音
鼻から出す音は、ng(ŋ)です。
これは、『日本語にあるけど無い音』ですね。
どういうことかというと、実は日本語の「ん」には2種類の「ん」の音があるけれども、私たちは区別していない、ということ。
日本語では「あんない」の「ん」と「ほんや」の「ん」は「同じ音」と捉えられていますが、他の言語では「違う音」として聞き分けられてます。
違いは、舌が上あごについているかどうか。
ついているとき(あんない)は上あごで発音する n になり、ついていない形(ほんや)が鼻から発音する ng(ŋ)になります。
試しに「案内」と言ってみると舌はしっかりと上あごについていますが、「本屋」と言うと舌を上あごに付けずに発音していることが分かると思います。
実際には舌を付けないだけでなく鼻から息を吐くこともポイントなのですが、普段は意識していない音なので、ちょっとした練習が必要となりますね。
6. 英語の子音の例外:準母音
さて、最後に子音の例外です。
それは、準母音(semivowel)とも呼ばれる "r" の音です(y と w も同じく準母音ですが、こちらは割愛します)。
どう例外かと言いますと、r の発音では舌の先がどこにもついていない(かつ、唇も喉も開いている)という点。
これは先ほど挙げた母音の特徴であり、子音でありながら母音の特徴を持つため、準母音と呼ばれているのです。
この r の音は、日本人にとっては最大の難所ですよね。
実は知ってしまうとなんということは無いのですが、少し練習は必要です。
キーワードは『引き込む音』。
舌をちょっと奥に引き気味にして「引き込む音」を出していきます。
巻き舌ではなく「引き舌」ですので、その点は注意!
【right/write】
まとめ:英語の発音を身につけた先にある未来
いかがでしたか。
前回と今回の記事では、英語の発音練習の第1ステップである「英語の音の種類を知る」という観点から、全ての発音記号を紹介しました。
これらの音を身につけることをベースに、英語発音の他の要素(発声、イントネーションなど)を身につけていくことになります。
英語の発音を身につけると英語で話すこと、聞くことが本当に楽になります。
「今まで何を苦労してたんだ?」と思うことは間違いありません。
私が実体験済みです。
しかし、他の記事でも書いているように「見よう見まね」による我流の練習では身につきません。
きちんとしたトレーナーから教わるか、きちんとした英語発音教材で基礎から学ぶことが必要です。
もちろんその分、労力や時間などの自己投資が必要にはなってきます。
必要にはなってくるのですが、これらは充分おつりか来る超高利回りな投資です。
英語の発音をきちんと基礎から学ぶことで、「英会話が得意」と言える自分に確実に生まれ変わることができるわけですから。
このサイトが、英語発音と英会話の上達を通じて、あなたの望む未来を手に入れる助けになれば幸いです。
むさし
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