こんにちは、闘う海外サラリーマン むさしです。
ポルトガルという国は日本に最初に到来したヨーロッパの国としてなじみが深いですね。
ポルトガルの砂糖菓子「コンフェイト」が日本の「金平糖」になったのは有名な話。
そんな関係の深い「ポルトガル」の英語発音ですが、実はこの単語にはちょっと特殊なルールが出てくるのでちょっと注意が必要です。
でもこのルール、「特殊」とは言っても、けっこう色々な単語でも使われたりするしっかりおさえるべきルールでもあります。
今回はそんなポルトガル関連の英語発音を考えていきましょう。
目次
「ポルトガル」の英語発音
うちのカミさんが数年前、仕事でポルトガルへ行ったことがあるんですが、とてもきれいでいい所だったと言っていました。
海産物もおいしく、大きなタコ(足)の丸焼きに感動してたら同行していたアメリカ人(イタリア系)が「…タコ食べるの?」とギョッとしてたらしいです。
「あんた、イタリア人の血を引いてるんでしょ!?」と小一時間ほど問い詰めたかった、とはカミさんの弁。
と、のっけから脱線してしまいましたが、ポルトガルは英語で書くと “Portugal” ですね。
発音は [‘portʃəgəl] になります( [ə] は口が半開きのあいまい母音)。
発音記号や音声で気づいたかもしれませんが、途中に “ch” の音(発音記号は [tʃ])が入って「チュ」の音になっていますよね。
“tu” だからと言って「トゥ」の発音にはなりません。
実はこれは、こちらの記事でも紹介している「特殊な音のつながり(リエゾン)」なんです。
上の記事では「t + y = ch ([tʃ])」というルールを紹介しています。
この “u” は実は「ウ」じゃなくて「ユ」と "y" の入った音なんですね。
その結果、上の「t + y = ch」ルールが発動して「ch(チュ)」の音になるわけです。
応用:「ポルトガル語」の英語発音
「ポルトガル語」の英語発音は「ポルトガル」と大きく違う?
さて、ポルトガルときたら次は「ポルトガル語」。
英語では Portugal language?
いいえ違います。正しくは Portuguese(または the Portuguese language)です。
Japan が Japanese になるのと同じですね。
発音はこちら。
何かが違うと思いませんか?
そう、アクセント(ストレス)が後ろに移動しているんですね。
上では発音記号をあえて書きませんでしたが、発音記号では [portʃə’giyz] になります([‘] は「この次の音節を強く読む」という印、[iy] は「イー」という長母音)。
ちょっと細かい言い方をすれば、最後の [-giyz] が第1(プライマリ)ストレス、最初の [por-] の部分は元の発音の名残で第2(セカンダリ)ストレスとなります。
ストレス、イントネーションの詳しい説明はこちらの記事をどうぞ。
「ポルトガル語」の英語発音の変化は他の国にも
この発音の変化、実は「Japan ⇒ Japanese」など、最後に “-ese” が付く形で変化する国名に共通する特殊ルールなんですね。
このように “-ese” が付く場合、この最後の部分にアクセント(ストレス)が移動するというルールがあります。
そのような国は他にも、次のような国が挙げられますね。
- China ⇒ Chinese
- Vietnam ⇒ Vietnamese
- Taiwan ⇒ Taiwanese
…アジアの国ぐらいしか思いつきませんでした。
赤で書いた文字の部分が強く読む母音ですが、それぞれ後ろに移動していることが分かります。
また、正確には国ではないですが、シンガポール名物の海南チキンライスは “Hainanese chicken rice” と書きますので、ここでも同じルールが出てきます。
このような単語を発音する際には「最後を強く(&高く・長く)」発音するということを頭の片隅に入れておいて下さい。
まとめ:ポルトガル、ポルトガル語の英語発音にはリエゾンとアクセントの重要ルール
いかがでしたか。
今回は「ポルトガルの英語発音に関連する特殊ルール」を2つ紹介しました。
これらは少々細かい知識かもしれませんが、実際の英会話によく出てくる、つまり使いまわしがきくルールなので、ぜひしっかりと身につけてほしいと思います。
むさし
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