こんにちは、闘う海外サラリーマン むさしです。
今回は英語の「正直」の発音を説明していきます。
これまたスペルと発音がかみ合わない英単語ですが、実はそれには理由があるのです。
目次
英語の正直の発音
ではまず、いつものように綴りと発音記号を確認しましょう。
発音記号の確認は英語発音の命綱。発音の分からない単語も発音記号を見れば一発です。
英語の「正直」は “honest”、発音は [‘anəst] ですね。
発音記号についている ‘ の次の音節を強く読みますので、頭の ho 部分にストレス(アクセント)が来ることになります。
発音は次の通り。
ちなみに最初の [a] は「ア」ではありません。
これはアメリカ発音記号の「短母音の o(short-o)」なのですが、国際発音記号では [ɔ] (open-o)で書いてあったりします。
ですので、どちらかと言うと「オ」に近い音ですね(正確には違いますが)。
honest の発音の注意点3つ
それでは、上の音声をふまえて3つの注意点を説明したいと思います。
なぜ正直はスペルと発音が一致しない?
まずは最も特徴的なもの。
それは、すでに気付いていることと思いますが「頭の h は発音しない」ということです。
いきなりスペルと発音が違いますね。
これはなぜかと言うと、この単語はフランス語(その元はラテン語)から来ているからです。
フランス語(スペイン語もそうですが)は頭の h を発音しません。
日本語にも入ってきている humour は「ユーモア」ですし、スペイン語の「こんにちは」にあたる hola も「オラ」と発音されます。
日本語にも中国から来た漢語があるように、英語にはフランス語、ラテン語、ギリシャ語などから来ている単語が多くあります。
これらの単語のなかには、元の言語の発音ルールが残っている単語もあるわけですね。
e の発音は「エ」じゃない
次の注意点は、「e の発音はエではない」ということです。
なんじゃそりゃ?という声が聞こえてきそうですが、よく見ると e が逆立ちした [ə] の形になっていますよね。
これはあいまい母音(の一種)で、その名の通りはっきりしないあいまいな音になります。
ここの音節は強く読まない部分ですが、これを「エ」と発音しようと意識すると力が入ってしまいます。
そのように力が入ってしまうと、全体としてスムーズに発音できなくなってしまうんですね。
そのために、はっきりしない発音で楽に流す、という発音をすることになります。
最後の t の発音は日本語と違う
最後の注意点ですが、最後の t の音を日本語のように「ト」と発音しないことです。
もうちょっと正確に言うと、無声音のまま止めるということになります。
もう一度上の音声を聞いてみると、t の部分は軽く息を吐いている音しかしていないことが分かるはずです。
実際ここの t は発音自体を省略してもいいぐらい弱く発音されるんですね。
その前の s も無声音ですから、ここの st の部分では全く喉が震えない発音になります。
喉に手を当てて震えないことを確かめながら練習してみてください。
Honest を使った英文で発音の練習
では、ここで honest を使った英文で発音を練習してみたいと思います。
下は英会話でもよく使われる「正直に言って」と前置きをするときのフレーズです。
【To be honest, の発音】
この形だけではなく、次のようなフレーズも何かのドラマで聞いた覚えがありますので紹介しましょう(ニュアンスとしては「正直に言わないといけないな」という感じ)。
ちょっと覚悟を決めて正直に話す、率直な意見を言う、という感じですかね(出生の秘密とか)。
【I got to be honest with you.】
このようなフレーズの場合、be に使われている母音 [iy] と honest の最初の [a] がくっ付き「(あえてカタカナで書けば)ビーヨネスト」と y の音が発生します。
このように英文の発音は単体の発音とは違いますので、単語の発音に慣れたらこのようなフレーズで練習してみてほしいと思います。
まとめ
いかがでしたか。
今回は英語の「正直」の発音を説明しました。
英語は、その歴史から色々な発音ルールが混在する言語として発展してきました。
その結果、一見しただけではルール無視のように見えますが、実はそうでもないのです。
そのような背景を理解して、着実に英語発音を身につけていって欲しいと思います。
むさし
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