こんにちは、闘う海外サラリーマン むさしです。
このブログを読んでいるあなたは英語の発音を良くしようとあれこれ努力していることと思います。
でも通じる発音で英語を話すには、発音以外にも大切なものがあるということを知っていましたか?
それは「イントネーション」。
今回は、発音そのものと同じぐらい大切なイントネーションの基本を詳しく解説していきます。
目次
英語のイントネーションの基本
英語のイントネーションとは?
まずは「英語のイントネーションとは?」という話からしていきましょう。
イントネーション(Intonation)という言葉は tone(音色)からきており、「音の高さ」つまり上がり下がり(抑揚)を指します。
音の上がり下がりと言うと、あなたは「英文を読むときの上がり下がり(抑揚)」を思いうかべるかもしれませんね。
でもここで言うイントネーションは違います。
私がここで説明したい「イントネーション」とは「単語の中での上がり下がり(抑揚)」です。
文を読んだり話したりする前に、単語をどのようなイントネーションで読むのかを知っておく必要があるわけですね。
『英語は強弱アクセント』は間違い?
英語の発音に関して、『英語は強弱アクセント』と言われますね。
実はこの表現は、間違いとは言えないまでも正しい表現ではありません。
正しくは、単なる『強・弱』ではなく『強高長・弱低短』アクセントとなります。
次の図は、英語のイントネーションを図示したものです(クリックで大きく表示されます)。
音声はこちら。
【museum の発音(英語のイントネーション / 日本語のイントネーション)】
区切り線が示すようにこの単語には音節が3つありますが、『強く・高く・長く』発音する音節(=母音)と『弱く・低く・短く』読む音節がありますよね。
ここでのポイントは2点で、
• 英語の音は上がり下がりがある
• 英語の音は伸び縮みする(速くなったり遅くなったりする)
ということです。
英語の発音は伸び縮みする!
上に挙げた点のうち、特に2については多くの日本人が意識しておらず、そのことが日本語のリズムやイントネーションで英語を話してしまうことにつながります。
その結果、相手に英語として正しく伝わらない、ということが多いのです。
先ほどの単語をもう一度聞いてみると、アクセントは s の後の e(真ん中の音節)にありますが、この部分は他の音節よりも強いだけでなく高く・長く発音されていますね。
繰り返しになりますが、強弱だけではなく音の高さや長さまで含めたものが英語のイントネーションです。
練習をするときには、大げさに差をつけて練習することが英語のイントネーションを身に付けるコツです。
『アクセント』と『ストレス』
ここまで、英語の音の強弱や高低、長短を『アクセント』と呼んできましたが、これは正しくは『ストレス(stress = 強く押す、という意味)』と呼びます。
英語でアクセント(accent)とは『訛り』を意味し、イギリス訛りやアメリカ訛り、南部訛りや日本語訛り、などを指すときに使われます。
以下、このブログでは『ストレス』という単語で統一しますが、ストレスを間違えると通じなくなってしまうぐらい英語を発音するうえで非常に重要です。
英単語のイントネーションのパターンと注意点
以上が英語のイントネーションの基本ですが、実際の発音では注意が必要な場合があります。
1音節の英単語のイントネーション
まずは英単語の最大派閥「1音節」の英単語の場合。
英語のストレスは「音節(母音)」に置かれますので、音節が1つしかない単語の場合には当然その音節がストレスとなります(ストレスのある単語の場合)。
そのような場合、その単語は次の図のように「尻下がり」で発音されます(クリックで大きく表示されます)。
【dog、bookの発音】
このとき、後ろの音が有声音の場合(dogなど)には長めに、無声音の場合(bookなど)には短めに発音されます。
とは言っても、とっさに言い分けるのは難しいので、最初のうちは特に気にしなくても結構です。
この「尻下がり」のイントネーションで話さないと、このような感じになります。
高いところと低いところはあるけれど、かなり平坦で英語っぽくない感じです。
【I have a book on my desk. の発音(平坦イントネーション)】
でも「尻下がり」イントネーションで話すと次のようになり、上のような平坦な英語ではなくなりますよね。
こちらのほうが「自然な英語」に聞こえるイントネーションになります。
【I have a book on my desk. の発音(尻下がりイントネーション)】
最後の音節にストレスがある英単語のイントネーション
また、音節が1つではないけれども最後の音節にストレスがある単語の場合も同様です。
下の図は最後の音節にストレスがある単語のイントネーションを表しています(クリックで大きく表示されます)。
【before、repeat の発音】
ストレスが2つある単語
上に挙げた単語は強く読む部分、つまりストレスが1つでした。
でも長めの単語、例えば California や communication など、ストレスを2つ持つ単語もあります。
そのような場合には、最も強く読む部分を「プライマリ(第一)・ストレス(primary stress)」、次に強く読む部分を「セカンダリ(第二)・ストレス(secondary stress)」と呼びます。
図で表すと下のようになりますね(クリックで大きく表示されます)。
これらの単語では、セカンダリ・ストレスが、プライマリ・ストレスほどではないですが、少しだけ強く・高く・長く発音されています。
【California、communication の発音】
英語の発音練習にイントネーションを取り入れる方法
このように、英語の音の発音は1音1音を同じ長さで読む日本語とは違います。
そして音の高さや長さを意識しないで話すと、英語として通じる発音にはなかなか近づけないのです。
ですので、これからは英語の発音練習をするときに、次のことを取り入れてみることがおすすめです。
- それぞれの単語のどこにストレスがあるのかを確認する
- ストレスのある音節はおおげさに強く・高く・長く発音する
最初はなんとなく違和感があるかもしれませんが、すぐに慣れてできるようになります。
まとめ
いかがでしたか。
今回は発音と同じぐらい大切なことについて解説していきました。
これを知っているのと知らないのとでは、英語を話すときの伝わり方が断然違います。
英語のイントネーションの基礎をしっかり身につけて、英語の発音をモノにしていってほしいと思います。
むさし
カテゴリ:英語発音のコツ・ヒント [コメント:0]
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