私が「1億人の英文法」をおすすめしない理由とおすすめの参考書

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1つを選択 1億人の英会話をおすすめしない理由と、おすすめの英会話参考書

英会話を上達させたいけど「英文法が苦手で…」という人はけっこういますよね。

そのような場合には、知識としてではなく使うことに徹した勉強と練習をすればいいと思いますが、「どうやって?」ということもまた悩みの種だったりします。

英文法の参考書として、世間では「1億人の英文法」という本がすすめられていますが、私の感触では

「ちょっと英会話練習にはおすすめできないかも…」

という感想を持っています。

今回は、なぜ「1億人の英文法」は英会話練習用におすすめできないか、そして、私のおすすめの参考書は何か、をお伝えしていきたいと思います。

私が「1億人の英文法」をおすすめしない理由

「1億人の英文法」は細かすぎる

この本に対する私の第一印象は「うわっ、細かすぎ!」ということでした。

もちろん、深く掘り下げて書いているのはいいことですし、「英文法をきちんと理解してほしい」という思いで書かれている本だとは思います。

でも「英会話で使う」ということを考えたときには、ちょっと細かいことを書きすぎ、と感じたのも事実ですね。

特に「英文法は苦手」という人には、情報量が多すぎて消化不良や文法嫌いの悪化を招いてしまうのではないかな、とも考えました。

英文法をより深く学びたければおすすめ

とは言え、多くの人に愛されている「1億人の英文法」、ダメな本だとは思いません。

英文法を学びたい、より深く理解したい、というときには非常に役に立つ本だと思います。

英文法の知識をしっかりつけたい、という場合には大いに役に立つはずです。

ただ、「英文法が苦手な人が英会話の入門用に使うには、ちょっとヘビー過ぎるかな」ということなんですね。

そして、私が「1億人の英文法」の次に手に取ってみた「おすすめ英文法参考書」がこちらです。

英会話の練習におすすめの英文法参考書

必要な事項に絞り、使うことに重点が置かれた参考書

それはこちら、【基礎がため 一生モノの英文法】という本です。

後で調べたらこの本には上級編もあるようですが、私が見たのは初級編「BASIC」の方ですね。

本屋で見た瞬間「おお、これは」という、感動にも似た思いを感じました。

今度出張で日本に帰ったときに、もう少し細かくレビューしたいと思います。

そして先日の日本出張の際に買ってきましたので、さっそく内容を紹介したいと思います。

ちなみに、この「一生モノの英文法」に関しては、アマゾンのレビューでは平均して星4つがついており、なかなか好評のようです。

【基礎固め 一生モノの英文法】の内容

この本は、基本的には英語を初めて勉強する中学生を対象としていますが、同時に「英語なんてすっかり忘れたよ」という大人も対象にしています。

ですので、初歩の初歩から英語の仕組が説明されている内容になっています。

そういう意味では、参考書というよりも「必要な内容だけ入れた教科書」という感じですね。

では、その特徴を紹介していきたいと思います。

文法知識と取っつきやすく説明

この本は英文法を説明している本ですが、色々な文法、つまり「英文の仕組」を取っつきやすく説明していることが大きな特徴です。

普通、文法書というと「比較級とは」とか「進行形とは」という「文法知識」を表に出して説明していますが、この本では逆のアプローチをしています。

例えば、本の目次を一部紹介すると次のようになっているんですね。

  • 長いおてがみを書いたよ(修飾語)
  • ぼくはこの森に住んでるんだ(前置詞)
  • ハチに刺された(受動態)
  • ぼくは車が運転できるんだよ(助動詞)

このように、「英語でこう言いたい」という表現を持ってきて、その表現のためにはどのような英語の仕組を使うのか、という文法の説明に入ります。

ですから、いきなり文法用語を出されて「???」とならずに、その文法知識をどう使うのか、というイメージを掴むことができるわけですね。

ガイドCDが付いている

この参考書には、ガイドCDがついていて、音声で説明を受けることができます。

具体的には

  1. まず音声で説明を受ける
  2. 自力で本文を読んで練習問題をやる
  3. 最後に音声で再度説明を受けて定着させる

という使い方をします。

確かに文字で読むだけではなく、最初に音声で聞けば分かりやすいですし、最後に音声を聞くのも定着に役立ちますよね。

基礎編のため説明に強弱のムラがある面も

こちらはちょっと注意点ですが、この本は文法の基礎編ですので、説明の大半が基礎的な内容に割かれています(とは言っても、充分な内容をカバーしていますが)。

例えば最初の方では本当に基本的な内容、アルファベットであるとか名詞、動詞、形容詞とは、といった内容が説明されています。

半面、使役動詞(~に~してもらう、という表現)や関係副詞(what、where、whyなどの応用)などの発展的な内容については含まれていません。

ですので、人によっては最初の方は退屈に感じたり、発展的な内容に不満が残るかもしれませんね。

ただし、この本は初歩から積み上げて復習していきたい人のための文法書で、基礎に不安のある人を対象にしていますので、そのような人にはピッタリな本となります。

ただ、少し気になったのは「5文型」を重視している点で、20ページほどがこれらの説明に充てられています。

個人的には、この「5文型」というものは「観察したらそういうパターンがある、らしい」ぐらいのもので、そこまで覚えたりしなくていい項目、と思ってます。

結局は、英文の中心となる「動詞」によって文の形が決まるので、ここがよく理解できなくてもこだわらず、「まいっか」と言って先に進んでほしいな、と思います。

まとめ

今回は「1億人の英文法」を英会話練習用におすすめしない理由と、私がおすすめする英文法参考書を紹介しました。

英文法は知識を覚えるのではなく「基本的な使い方を学ぶ」ことが重要です。

細かい文法知識を追い求めるよりも、そのような「基本事項の使い方」を教えてくれる参考書や教材で、しっかりと英会話を上達させていってほしいなと思います。

むさし

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