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あなたの『英語でこう言いたい!』を解決し、あなたが自力で英語を話せるように手助けする『英会話道具箱』。毎回、応用範囲の広い、使い回しの利く表現を紹介していきます。
今回は『わざわざ〜する』という表現を考えていきます。
『わざわざ行ったのに店が休みだった』とか『彼はわざわざ大事な書類を持ってきてくれた』など、日常でも使うちょっとした表現ですよね。
今回の表現もそれほど複雑ではありません。それではさっそく見ていきましょう。
『わざわざ〜する』=努力する?
まず、日本語で考えてみましょう。そのものズバリの表現が出てこなくても言い換えられることも、大事な英会話の力です。
わざわざ〜する、ということを、『努力して〜すること』と考えれば、
make an/one’s effort
という表現が思い浮かびますね。もっと激しい努力であれば、
break one’s neck for/to ~
になるでしょうか。
この2番目の表現は、日本語で言う『骨を折る』という表現で、誰か(何か)のために力を割く、という意味で使われます。感覚としては近いものがありますね。
トムクルーズ主演で大ヒットした “the Firm(法律事務所)” の原作でも、主人公が上司から “Break your neck for your clients.” と言われるシーンがあります。あの小説では、その顧客の正体が問題だったりもするのですが。。。
それはともかく、これはこれでいい線行っている表現かもしれません。
英会話で通常使われる『わざわざ〜』の英語表現
『わざわざ』=追加の行動
上で挙げた『努力する』の表現では、何か困難を乗り越える、ということが表現の中心であり、大変な目にあったけど〜した、という感じが出ているのも事実です。
でも、わざわざというのは、困難というよりも『〜のために追加の行動を起こした』という『追加』という意味合いが強い表現ですよね。そのような場合、英語では bother を使います。
もともとの bother に意味は『悩ます、じゃまする』という意味で、
“Sorry to bother you”
や
“Don’t bother me!”
などと使います。
この “bother” を『わざわざ〜した』という意味で使うときには、“bother ~ing” の形で使い、〜の部分で目的の動詞を ~ing 形にして使います。
最初の『わざわざ行ったのに店が休みだった』という例であれば
I bothered going to the shop, but it was closed.
になるでしょう。
また、『彼はわざわざ大事な書類を持ってきてくれた』であれば
He bothered bringing an important document.
になります。
日本人って毎日家で寿司食べてるの?
これは場所によるのでしょうが、海外では『和食=寿司』という図式が定着しています。ただし、『寿司』の定義が全く違ったりしますが。。。蟹カマの握り(3ドル)を見たときは、血圧の急上昇を感じました。
ニューヨークなどの大都市では、ラーメンがブームだったり、カレーがラーメンと並ぶ日本の国民食だ、と知っている人もいますが、やっぱり『和食=寿司』、もしくは(非常に間違ってしまっている)鉄板焼きなんですよね。
で、すししか知らない人の中には寿司が毎日の家庭料理だと思っている人もいて、日本では外食と家庭料理は別物だよ、ということから説明するときにこのように説明します。
“In Japan, generally speaking, restaurant food and home cooking are different as we don’t bother dining out for something we can cook ourselves.”
さすがに『普段は家でこんなもの食べてるよ』と言って納豆出したりはしませんが、一般的には『家で食べられるものをわざわざ外で食べたりしない』という人も多いでしょう。
『いや、自分は家で食事しないけど』という人もいるかもしれませんが、私が蟹カマの握りに感じたように『外食なのに家庭料理と同じ素材や水準』というものにお金を払いたくない、という感覚は、自宅で食事をしない人にも分かってもらえるのではないかと思います。
と、最後は英語と関係のない話になってしまいました。
まとめ
ここまでの内容を、下に3点でまとめます。
- 『わざわざ』を『努力して~する』と考えれば、”make one’s effort for ~” や “break one’s neck for ~” などの表現になる。
- 努力や苦労ではなく、『追加の行動』という観点であれば、bother を使う。bother 本来の意味は『困らせる、じゃまする』。
- bother を『わざわざ』の意味で使う場合には、“bother ~ing” の形で使う。
英語表現を覚えるコツは、場面や状況をイメージして例文ごと丸呑みし、さらに使う練習をすることです。
そのような練習を繰り返すことで、英語表現が定着して英会話がモノになっていきます。
あなたが英会話をモノにし、あなたの望む未来を手に入れることを、私は応援しています。
MUSASHI