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~ 英会話のコツを知りたくてしょうがない美紀さんの疑問 ~
登場人物:美紀さん(英会話を身につけて活躍したい野望系女子)、Bob(私の元同僚のアメリカ人)
[speech_bubble type=”drop” subtype=”R1″ icon=”Woman-540.jpg” name=”美紀”]ねえ、むさし。ちょっと質問があるんだけど。[/speech_bubble]
[speech_bubble type=”drop” subtype=”L1″ name=”むさし” icon=”Self_image_3.png”]ん、なんだい?[/speech_bubble]
[speech_bubble type=”drop” subtype=”R1″ name=”Bob” icon=”Bald_man_200.png”]なんだよ Miki。なんで俺じゃないんだよ。[/speech_bubble]
[speech_bubble type=”drop” subtype=”R1″ icon=”Woman-540.jpg” name=”美紀”]あんたは口も性格も悪いからよ。
でね、質問なんだけど、英語を話したり聞いたりするときのコツってあるの?[/speech_bubble]
[speech_bubble type=”drop” subtype=”L1″ name=”むさし” icon=”Self_image_3.png”]そりゃまた大雑把な質問だな…。
あると言えばあるし、ないと言えばない。
って禅問答みたいなこと言ったら怒る?[/speech_bubble]
[speech_bubble type=”drop” subtype=”R1″ icon=”Woman-540.jpg” name=”美紀”]真面目に聞いてるんですけど。[/speech_bubble]
[speech_bubble type=”drop” subtype=”L1″ name=”むさし” icon=”Self_image_3.png”]実は、個人的に見てきた経験から言えば、日本人が単語や文法よりもまず身につけるべきコツは確かにあるね。[/speech_bubble]
[speech_bubble type=”drop” subtype=”R1″ icon=”Woman-540.jpg” name=”美紀”]そのコツとは…?[/speech_bubble]
[speech_bubble type=”drop” subtype=”L1″ name=”むさし” icon=”Self_image_3.png”]まず身につけるべきもの、それは「語順感覚」さ。
というと「5文型」とか思い浮かべるかもしれないけど、そうじゃないんだ。
そしてそれは、2つの意味を持つ。[/speech_bubble]
[speech_bubble type=”drop” subtype=”R1″ icon=”Woman-540.jpg” name=”美紀”]う~ん、分かるような、分からないような…。[/speech_bubble]
[speech_bubble type=”drop” subtype=”L1″ name=”むさし” icon=”Self_image_3.png”]ははは、そうかもね。
それじゃあ、その「語順感覚」について掘り下げて考えていくことにしようか。[/speech_bubble]
[speech_bubble type=”drop” subtype=”R2″ name=”Bob” icon=”Bald_man_200.png”]俺、出番なし…(シクシク)[/speech_bubble]
英単語や文法よりも重要な「語順感覚」
英語を話すとき、そして聞くときに非常に大切になるのが「語順感覚」。
つまり、単語の並べ方ですね。
日本語に比べると英語は語順を重視する言語であり、この並べ方のルールが(頭ではなく)感覚で分かるようになることが、英会話の近道です。
でも、この語順感覚という言葉には、「単語の並べ方」という意味の他に、もう少し大きな視点での「語句の並べ方」という意味が含まれているんですね。
と、これだけ言っても「ナンノコッチャ!?」でしょうから、もう少し詳しく説明していきたいと思います。
単語レベルでの「語順感覚」
まずは単語レベルでの話。
これはもう、中学校で習った「主語・動詞・目的語(など)」という順番になる、ということですね。
例えば、「私は英語を勉強する」だったら
I study English.
ですし、「私は犬が好き」だったら
I like dogs.
になります。
また、「あなたは犬が好き?」という疑問の場合には
Do you like dogs?
という形になりますし、犬が好きではない場合には
I do not (または don’t) like dogs.
ですよね。
ここは特に問題ないと思いますが、ここでのポイントは一番大事な「誰がどうした」という「主語・述語」がとにかく一番先に出る、ということ。
ですから、あなたが話すときには、まず最初に「誰がどうした」を先に言い、聞くときには最初の「誰がどうした」をまずつかむ、ということになります。
この「大事なものが先に出る」という感覚は、次に説明する「語句レベル」での話でも同じになります。
語句レベルでの「語順感覚」
上の例のように、「勉強する」とか「好き」とかの対象(目的語)が1語であればいいですが、実際には色々と修飾、というか説明がつくことが多いですよね。
例えば、ジャズの名曲で「The man I love」という曲があるのですが、これは「I love the man」とは違います。
「I love the man」であれば「私はその男を愛する」という普通の文。
ですが「The man I love」の場合には、「I love」は「The man」にぶら下がっている「説明語句」なんですね。
ですからこの意味は「私が愛する男」という意味になります。
また、「私は今、3年前に買ったTシャツを着ている」なんて言う場合にも、Tシャツに「3年前に買った」という説明がついています。
そんなときも、まず大事な「私はTシャツを着ている」というものを最初に出して
I am in a t-shirt.
とします(in a t-shirt は「Tシャツを着ている」の意味)。
そのうえで、その t-shirt のうしろに「3年前に買った」とつけて
I am in a t-shirt I bought 3 years ago.
とするわけですね。
後ろに後ろに、が英語の感覚
このように「大事なものが前、修飾(説明)語句は後ろ」という形で後ろへ後ろへ伸びていく、という感覚は、英語の根本的な部分になります。
これは英語を含むヨーロッパの言語に見られる傾向で、特にフランス語やスペイン語などの「ラテン系言語」に強く見られます。
英語やドイツ語などは、割と修飾語句を前に持ってくる(a red car、Italian restaurant など)ことがありますが、長くなるとやはり後ろに持ってきてくっつけますね。
ただし英語の場合でも、長い修飾語句を名詞の「前に」つけるパターンもあって、こちらの記事で紹介していますので、興味があれば読んでみてください。
まとめ
今回は、英語を話す、聞くときに何よりも必要となるコツについて説明しました。
まぁ、実際にはコツというよりも感覚なのですが、このことは英語の根本であり、それが自然に感じるようになると、話すのも聞くのも楽になっていきます。
それを身につけるには、難しい文法などは放っておいて、基本的な文法や単語(中学レベル)を身につけたら、色々な文章や本を音読することがおすすめですね。
そのようなことによって、根本的な英語感覚が体に染み込み、あなたの一部になっていきます。
また、文法通りに文を作る練習(つまり英作文)も、この感覚を養うのに役立ちますから、ぜひ試してみてほしいと思います。