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あなたは、外国人に英語で道を聞かれたら、英語で道案内できますか?
あるいは、地図を見ながら迷っている外国人に、英語で声をかけますか?
その場になったら英語で道案内できなかった、などという声を耳にすることがありますよね。
しかし、道案内などは英語で何かを話すチャンスとして使うには敷居が低いほうですし、慣れてしまえば度胸もつきます。
また、自分が英語でコミュニケーションを取らないといけない状況の予行演習にもなりますね。
とは言え、なかなか踏み出せないというのも事実かもしれません。
私が数か月前に経験した英語での道案内体験をもとに、『あまり考えすぎる必要はない!』ということをお伝えしようと思います。
この記事の目次
英語での道案内を再現
いきなり後ろから英語で話しかけられた!
それは今年の春のある週末のこと。
私は出張で日本に帰国しており、京都の新京極近くに居ました。
代々関東人なので京都には詳しくないのですが、京都でも賑やかな繁華街のひとつ、と認識しています。
日も暮れた7時過ぎ、ある大通りの歩道に立ってビルやネオンをボーっと見ていた私は、唐突に後ろから話しかけられました。
“Excuse me.”
後ろを振り返ると、アジア系の旅行者と思しき2人組の女性でした。年の頃は大学生ぐらいでしょうか。
“Yes?”
というと、スマートフォンを差し出し、その画面を指さして何かを聞きたい様子。
最初は無理に日本語で聞こうとしていたのですが、どうにもうまくいかずに英語にスイッチしてきました。
“We like to go to this place.”
見れば、そのスマートフォンの画面には地図(ただしイラスト)が載っており、目的地の場所が大ざっぱに図示されていました。
一応英語だったのですが、大雑把すぎて線と点しかない、そんな地図でしたから、迷っても無理はありません。
私自身も旅行者であるため京都の道案内はちょっと・・とも思ったのですが、その日はけっこう京都を歩き回ったおかげで多少土地勘もついていました。
そこでまぁいっちょ、やれるとこまでやってみるか、と思い、英語で道案内をしてみることにしたのです。
『そこの道をこう行って、こう曲がって、少し行って左側』程度の英語で道案内
“I am not that familiar with this area, but let me see…”
と、あんまり詳しくないんだけどね、と言い訳しつつスマートフォンをのぞき込みます。
機種は分かりませんが、私のiPhone 5Sよりは大きい画面でした。
その地図イラストを見ても、目的地は分かるけれども自分の位置がどこなのか分からない。
目の前の大通りの表示などを見ながらなんとか探り合たところ、目的地はその場所から歩いて行ける距離でした。
地図としばらくにらめっこした結果、その目的地まで行くには
- 目の前の大通り沿いに右に行き、
- 最初の信号で左に曲がり、
- 3区画ほど行くと、左方向に見える(はず)
という道順であることが分かりました。
そこまで行けば、正確な位置は分からなくても誰かに聞けばすぐに分かるはずですので、とりあえずはそこまで案内することにしました。
英語で道案内開始!
“Look, we are here right now.”
と言って、まずは画面上の現在地(と思しき場所)を指さします。
“Go on this road to this direction.”
と言いながら、右方向の信号を指さします。
『こっち』と指示しているわけですから、“this” の部分を強く発音しました。
そして信号を指さしたまま
“Turn left at that traffic signal over there.”
と言って信号で左に曲がるように指示。
実はその信号のすぐ先にもう一つ信号機が見えたので、相手から
“The first one, or the second one?”
という質問と、私からの
“The first one. Turn left there.”
という返答のやりとりがありました。
あとは、3区画ぐらい直進して左側、ということですから
“Go straight for 3 blocks, and you will find this place on your left.”
と言って案内終了です。
最後に、『そこまで行って分からなかったら、他の人に聞けば分かるはず』というメッセージを込めて
“If you cannot find it there, someone can show you where.”
と付け加えておきました。
実は英語で道案内は中学校レベルの簡単な表現ばかり
今回の体験で道案内で使った英語表現は、以下の4種類です。
- この方向に行く(go to this direction)
- ○○で左に曲がる(turn left at ○○)
- まっすぐ行く(go straight)
- ○○が左側に見える(you will find ○○ on your left)
どれも簡単な表現ですし、単語を置き換えるだけで応用が効きます。
左ではなく右に曲がるのであれば、
“turn right”
ですし、右側に、であれば
“on your right”
ですよね。
ちなみに、左に曲がるの表現として “make left” という慣用表現もありますが、相手がネイティブスピーカーでない可能性もありますので、”turn left” というほうが無難でしょう。
私もこの辺りは分かりません
今度は『分かりません』と逃げるときの表現です。
これも大事ですよね。
私も逃げはしませんでしたが、『この辺は詳しくないんだけど…』という言い訳に使っています。
よく英語の教科書など見ると、道を聞かれて『私もこの辺りは分かりません』と言う場合に
“I am a stranger here myself.”
という表現が載っていることがありますが、私は使ったことはありませんし、誰かが言っているのも聞いたこともありません。
なんとなく、時代遅れな表現の匂いがしますね。
このような場合、私であれば
“I am not a local, so I am not that familiar with this area.”
と言うでしょうね。
上の表現で “a local” は『地元の人(複数の場合は locals)』、“familiar” は『詳しい』という表現になります。
また、“not that familiar” と “that” が入っているのは、『それほど詳しくない』という『それほど』という感じを出す表現です。
参考記事:
実はこの表現、別の日にバス停で『どのバスに乗ればいいの?』と聞かれたときに使った表現です。
さすがに京都のバスの路線までは分からないので、素直に『分かりません』してしまいました。
分からないことは分からない、という潔さも(たまには)必要です。はい。
英語で道案内をするときに使える他の英語表現いろいろ
ここで、英語で道案内をするときに使える他の表現も見てみましょう。
○○まで進む
例えば、この道の突き当りまで行く、とか、右側に銀行が見えるまで行く、などという場合の表現ですね。
この場合には『~まで』という場合に使われる “till/until” を使います。
これは道案内に限らず、普通の英語でも『~まで』という(主に時間的な)意味で使われます。
例えば、『この通りの突き当りまで行く』と言いたければ
“Go till the end of this road.”
になりますし、もう少し複雑で『右側に銀行が見えるまで』と言うのであれば
“Go until you see a bank on your right.”
と、少し長めの文になりますね。
この場合、”till the end” とか “until you see ○○” という表現は、これらを一つの形として覚えて使い回す練習を練習してもいいかもしれません。
それぐらい、道案内以外にも使える表現です。
○○を過ぎる
この表現は、『過ぎる』という前置詞の “past” を使います。
『右側の銀行を過ぎて左に曲がる』という道案内になるのであれば
“Go past a bank on your right, and turn left.”
ですね。
あるいは “past” 以外にも
“Turn left right after a bank on your left.”
になります。この場合は、『~を過ぎて』の意味で “after” も使えます。
逆に『手前』であれば?
その場合は “after” の逆の “before” になります。
○○の前、正面にある
『○○の前』と言う表現、位置的な意味で使う場合には “in front of ○○” ですね。
『その場所は、銀行の真ん前です』と言いたければ
“That place is right in front of a bank.”
になります。
また『銀行から道を渡った正面』であれば
“right across the street from a bank”
という表現がピッタリでしょう。
(○○行きの)電車/バスに乗る
『A列車で行こう(Take the A train)』という曲がありますが、『電車/バスに乗って行く』という場合には
“take a train/bus”
という表現を使います。
『バスに乗って○○まで行く』と言いたければ
“Take a bus to/till ○○”
になりますね。
では『○○行』と、その列車やバスの行き先を英語で言いたいときにはどうすればいいでしょうか?
この場合は “bound to ○○” という表現を使います。
『京都行の急行に乗ってください』と言いたいのであれば
“Take an express train bound to Kyoto.”
ですね。
英語で何かを説明するときに重要なこと
簡単な英語で事実を伝える
上の英文を見ると分かると思いますが、向こうもこちらも非常に簡単な英語で話しています。
これは、ノーベル賞を受賞した経済学者の講演でもなければ、小洒落たジョークが飛び交うカクテルパーティでもありません。
事実を伝えるだけの英語です。
そのような場合に必要な英会話は、まさに基本通りの英語でいいわけです。
右に行け、左に曲がれ、まっすぐ行け。
大した英語は使いませんよね。
大した英語は使わないのですが、そのような内容を考え、英語にして口からはっきりと出せるかというと、それは別問題です。
そこにはきちんと基本通りに英文を組み立てる練習と、しっかり英語を口から発する練習が大切になってきます。
大きな声で英語を話すには、慣れも必要かもしれません。
そのように、道案内は内容的には大したことのないことが多い分、簡単な英語を何かの説明をする練習に使える方法でもあるのです。
相手を巻き込む
これも『簡単な英語で話す』ということの延長ですが、相手を巻き込むことも英語で何かを説明することのコツでもあります。
最初に道案内を始めるときに
“Look, we are here now.”
と言ってスマートフォンの画面を指さしました。
その “Look,” という言葉で、相手に『ここ』と見せるわけです。
その後、”to this direction” と指さしたり、”over there” と指さしたりすることで、いちいち言葉で説明をしなくても『これ』とか『あそこ』と言って見せることができるわけですね。
このように、いちいち言葉で説明しないで相手が自分で見て分かるようにする(つまり巻き込む)というのは、英会話での非常に有効な戦術です。
これは相手に何かを見せながら説明するときには特に有効なことは、すぐに分かると思います。
私も英語のミーティングではスライドや印刷物、ホワイトボードを使いながら “this part” だの “that group” などと言って指さすことが多いです。
そのほうが、話す方も聞く方も楽ですからね。
こういうときに、”Look,” と言ってから説明をすると、みんな注目してくれますから、説明が進めやすくなります。
英語で道案内は、要は練習の問題。慣れれば『自分だって話せる』という手ごたえが得られる
これは、あなたがどのような場所に住んでいるかによって頻度が変わるかもしれませんが、英語で道案内をすることは、慣れることで平気になっていきます。
基本的には、それほど複雑ではないことを簡単な英語で伝えることですので、自分から英語を発する練習としては取っつきやすいものです。
また、そのように平気になっていけば、『自分だって話せる』という手ごたえを得ることもできますし、そこを足掛かりにもっと複雑な話をする練習にも進んでいけます。
このように、英語を話せるようになるきっかけにして活用してほしいなと思います。
まとめ
今回は、実話をもとに英語で道案内をするときの表現や戦術などを紹介しました。
英語で道案内をすることは、比較的単純な内容を簡単な英語で説明することですが、その場で英文を組み立ててきちんと口から発することは、慣れや練習が必要となります。
最初はハードルが高いかもしれませんが、多少失敗しても損はしません。
それよりも、自分で英文を組み立てる練習、口から英語を発する練習、そして『できた』という手ごたえをつかむために、機会をみて挑戦してみてほしいと思います。
慣れてくるにつれ、英語を口にすることが普通になり、英語を話すことが楽になってくるはずです。
あなたが英会話をモノにし、あなたの望む未来を手に入れることを、私は応援しています。
むさし
コメント
答えが簡単にわかるような内容なら相手も聞かないと思うので、大体聞かれるのって答えるのが難しい内容ですよね。
僕は相手が外国の方で、場所が近かったら「Follow Me」で済ませることが多いです(笑)
Skypeを使っての英会話を始めてからは、外国人の方と話す度胸が付いたのですごくリラックスして英語を使えるようになりました。やっぱ慣れとか度胸とかそういうものが大事ですよね。
Janさん
当ブログ、初コメントありがとうございます!
そうですよね、慣れは大事ですよね。相手の言ってきそうなことの予測がついてきたりして、慌てなくてすむのも大きいと思います。
でも考えてみると、私はFollow meと言って連れて行ってあげたことは無い気がします。自分が親切じゃない人間のような気がしてきました。。。
道案内ではないですけど、切符の買い方が分からないとか、販売機で返金したいけどどうすればいいか分からない、という状況に遭遇したことは何度かありますね。
そういう場合も”Need help?”と声をかけてからは、thisとthatのオンパレードです(笑)
また遊びにきて下さいね。
MUSASHI