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むさしです。
「英語を流暢に話したいな…」
そう思っても、そのような目標はものすごく遠くに見え、考えただけで気が重くなって挫折してしまいそうですよね。
あまりに遠い目標は、人を挫折させます。
それを解決するためには、まずあなたのゴールを小さく分け、近めに「とりあえずの目標」を設定してみることが有効です。
そこで今回の記事では、あなたが挫折しないためにどのような目標を目指して行けばよいか、それを考えていくことにします。
この記事の目次
あなたの「とりあえずの目標」とは
英会話練習の優先順位
英語を話そうと思っても口から出てこないし、話しかけられても聞き取れない。
そんなとき、何からやればいいのか迷ってしまうものです。
ざっくり考えても、スピーキングとリスニングのどちらから鍛えていけばいいのか、と最初から迷ってしまいます。
さらに具体的な練習方法も星の数ほどあり、全てやらないといけない気がしておかしくなりそうですよね。
そんなあなたに、ここで断言しましょう。
スピーキングとリスニングのどちらから先に取り組むか。
まずはスピーキングからです。
理由は次に説明します。
まず最初に身に付けるべき力とは
スピーキング練習を優先する2つの理由
先ほど、まずはスピーキングから、と書きました。
第一の理由は、スピーキングの方がリスニングよりも簡単だからです。
自分の言葉は、自分で選び、自分のペースで話せます。
でもリスニングは、他人の言っていることを聞き取るのですから、全てが相手のペースですよね。
当然、スピーキングの方が簡単です。
ここまでいいでしょうか。
しかし、それだけではなく、実はもう一つの理由があります。
それは、スピーキングの練習はリスニングの力も同時に向上させるからです。
つまり一石二鳥なのです。
どういうことか。それを説明していきたいと思います。
一石二鳥なスピーキング練習の効果とは
スピーキングの練習は、英文を自分で作って口から出すことです。
当然、表現力、文法力、そして発音力が必要となります。
表現や文法などは、「知っている」だけではなく「使える」状態にまで定着させていく。
そしてそれが、相手に理解できる音として口から発せられる。
それがスピーキングの練習ですよね。
でも、実はリスニングにおいても、これらの力は必要になってくるのです。
相手の使う表現や英文の構造を理解するには、しっかりとした表現力や文法力が必要です。
そして、そのような表現力や文法力を鍛えてしっかり定着させるには、使う練習、つまりスピーキング練習が適しているわけです。
また、相手の英語の「音」を聞き分けることは多くの日本人にとって苦手とするところですが、これには特効薬があります。
それは「発音練習」です。
発音をきちんと練習する、ということは、相手の手の内を知り、同じことができるようになる、ということと同じなんですね。
すると、あなたの脳内に「英語の音を処理する脳回路」ができあがり、英語の音が聞き分けられるようになるのです。
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【参考記事】
英語リスニング究極のコツと上達法-2つの聞き取れない原因を断つ!
このように、スピーキングで鍛えられる力は、そのままリスニングに必要な力になっています。
その結果、スピーキングの練習がリスニング力の向上につながるわけですね。
あなたの目指すべき「とりあえずの目標」
ここまでが少し長くなりましたが、まずはスピーキング練習から、ということは理解できたでしょうか。
そして英語が自分の口から出てくる、ということが、あなたにとっての「とりあえずの目標」となります。
もう少し言葉を足しますと、流暢にネイティブスピーカーのように話せる必要はありません。
不格好でも無骨でもいいから、自分の言いたいことをやさしい英語で言い表すことができる。
これは、あなたが思っている以上に大切な英会話力なのです。
私はこの力のことを「骨太の英会話力」と呼んでいます。
「骨太の英会話力」の鍛え方
英会話フレーズ集を覚えても役に立たない?
英会話フレーズはお手軽で人気だけど
英会話の上達法の中には、取っつきやすい方法として「英会話フレーズを覚える」というものがあります。
「ネイティブが使う決まり文句集」などは、ウェブ上でもよく見かける人気コンテンツですよね。
しかしこれも、今のあなたのスピーキング力の向上には役立つとは限りません。
それは、このような決まり文句は使い回しが利かないものが多いからです。
たしかに、気の利いた挨拶や教科書には載っていないような受け答えは、あなたの挨拶を自然な英語に見せるでしょう。
決まり文句なども挟めば、自分でも流暢に話しているように感じるかもしれませんね。
でも、その場だけです。
これらは英会話力の本質ではありません。
これらの表現を覚えたからといって、あなたが自分の思ったことを自分の英語で言えるようになるわけではないのです。
結局は自分で英文が作れないと会話にならない
そのような挨拶や受け答え、決まり文句などは、実際の英語の会話のうちせいぜい20%程度でしょう。
残り80%は、別にカッコよくも何ともない、普通に文法通り組み立てた英文です。
【参考記事】
そのような「枝葉末節」にとらわれずに、本質である「自分の思ったことを英語にできる力」をつけていくことの方が、よほど重要です。
ネイティブ表現を知らなくても別の表現を使えばいい
断言しましょう。
このような決まり文句は、今は知らなくても困りません。
例えば、「それは予想してなかったな」と英語で言おうとしたとき、決まり文句的には
I didn’t see that coming.
と言ったりします。
「それが来るのを見てなかった=予期してなかった」という表現ですが、こんな表現は特に知らなくても充分です。
この表現を知らなければ、
I didn’t expect that.
とか
I didn’t even think about that.
とか言えばいいだけの話ですよね。
簡単な英語で言えることは大切な英会話力
先ほど上に挙げたような表現はスマートではないかもしれません。
しかし、言いたいことを簡単な英語で表現できる、ということは、あなたが考えている以上に大切な力です。
言ってしまえば、言いたいことが英語で言えないよりも何倍もマシなんですね。
ただしこれは、「ブロークンイングリッシュでも、相手が努力して理解してくれるから大丈夫」という考え方とは全く違います。
これは言いたいことを英語で言えているうちに入りません。
そうではなく、相手が分かろうと努力しなくても分かる英語(=ルールに従ってる英語)を話すことを優先して、その後で表現を洗練させていけばよい、ということなんですね。
「骨太の英会話力」を鍛える練習
文法に従って英文を作る練習を繰り返す
色々なところで言われていることですが、文法を知っているだけでは英語を話せるようにはなりません。
別の記事でも書いているように、英会話は実技科目ですので、「知っている」を「できる」に変えていかないとダメなわけです。
では、どうするか。
答えは一つですね。
文法通りに英文を作る練習をするのです。
今、文法と聞いて「うぇぇ」と思いましたか?
しかし文法は、堅苦しい、マニアックな知識ではありません。「こう言いたいときはこう言う」というパターンをまとめたもの、便利な道具なのです。
【参考記事】
文法をうまく使えるようになると、英語を話すことが楽になってきます。
英語で3行日記をつける、英語で独り言を言う。
どのような方法でも良いので、文法に従って英文を作る練習を積み重ねていくことが、習得の近道です。
英文を自分の中にストックしていく
上の部分では、自分からアウトプットする、という観点から英作文の必要性を説明しました。
今度は逆の観点、つまり「アウトプットするための材料を仕入れる」という観点から、英語の読書をお勧めしようと思います。
この両方が揃うと、あなたの英会話練習は良い循環になって上達していきます。
ネタとしては、長くなくても良いですが、話の流れがあるもの、できれば小説がベストですね。
その英文を、話に入り込み、場面を想像しながら、感情を込めて音読しましょう。
そのように想像力と感情を英文にリンクさせることにより、色々な英語表現がイメージと共に記憶されることになります。
これは、とても強力な記憶法です。
また、話の流れに乗ることによって、多少分からない単語や、初めて見た表現でも、想像がついて理解することができます。
そうすると、「あ、こういう時にはこういう表現使うのか」という気付きを得ることができ、自分の中に表現が蓄積されていくわけです。
英作文と読書は車輪の両輪
前の方で「文法はこう言いたい時はこう言う」というパターンの集合体、と書きました。
英文法は理屈面からの理解、英語の読書は実例面からの蓄積、と両面から自分の英語表現力を高めることができます。
その観点から、英文法の復習と併せて英文音読(&発音練習)を英会話練習に取り入れていくことは、非常におすすめの練習方法です。
まとめ
いかがでしたか。
今回は、英語が話せない人が挫折しないための目標設定について考えていきました。
繰り返しになりますが、スピーキングの練習はリスニングにも役立ち一石二鳥なので、こちらを優先することが効果的です。
そのうえで、まずは不格好でもいいから言いたいことを英語で言える力「骨太の英会話力」を鍛えるわけですね。
そのためには、文法を使う英作文の練習と英語の読書、そして発音練習がおすすめです。
まずは簡単な英語で大丈夫、と考えれば、気も楽になってきませんか?
ネイティブの英会話フレーズを覚えるよりも、こちらの方が「急がば回れ」ではないですが、ずっと英会話をモノにする近道になります。
あなたが英会話をモノにして望む未来を手に入れることを、私は応援しています。
むさし