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『プロジェクトが上手くいっている』とか『試してみたらうまくいった』など、『うまくいく』という表現も普段からよく使いますよね。
今回の英会話道具箱では、『うまくいく』の英語表現を紹介していきますが、場合によって2つの表現が使い分けられていますので、それぞれ紹介していきましょう。
この記事の目次
プロジェクトが『うまくいく』場合の英語表現
例のやつ、うまくいってる?
まずは、プロジェクトなどの『期間や動きがあるもの』がうまくいく場合です。
これは『うまくいく』という日本語から連想できるように、“go well” という表現が通常使われます。
『例のプロジェクト、どうなってる?』
“How is the project going?”
と上司に聞かれたら、
『もちろんうまくいっています』
“It’s going well, of course.”
と答えたいですよね。
ちょっと計画より遅れてるんだけど・・・
ちなみに『遅れている(進んでいる)』と言いたいときは
“The project is behind (ahead) of the plan (schedule).”
となります。それぞれ『後ろに』『前に』という意味ですね。
日本語でも『ちょっと計画よりビハインドだな』と言う人、いますよね?もしかして私の周りだけですか?
何かの方法が『うまくいく』場合の英語表現
『ためしてガッテン』英語版
今度は、どちらかというと単発的な『方法』などがうまくいくケースです。試してみたらうまくいった、いわゆる『ためしてガッテン』というやつですね。
この場合、“work” が使われます。このような言い方は、なかなか教科書や参考書には出てきませんが、会話では非常によく使われる『英会話の基本部品』の一つです。
それでは、いくつか使用例を見ていきましょう。
昔の勤務先の IT サポート電話
私が以前勤めていたアメリカの会社には、全米をカバーする IT のホットラインがあり、使っているパソコンの不調などはそこに電話して対応してもらう仕組みになっていました。
私も度々電話したことがあるのですが、英語で電話越しに(つまり音声だけで)何かを説明するは非常に大変でした。今考えれば、これも私の英会話恐怖症の一端だったのかもしれません・・・。
電話をしながら、英語で自分のパソコンに起こっていることを説明し、解決策を聞く。毎回いやな汗かいてましたね。
『ここの設定をこういじって下さい』とか『ちょっと再起動してみて下さい』などと言われてそれに従うわけですが、うまくいくときといかないときがあるわけですね。
向こうも
『うまくいきましたか?』
“Did it work?“
と聞いてきますから、うまくいった時には
“Yes, it worked!“
と言い(叫び?)、うまくいかないときは、
“Umm, it doesn’t work…“
と返答していました。こういう返事のときだけは流暢でしたね。
なお、『コンピューターが正常に動かないんだけど』と言いたいときも
“My PC is not working right.”
と言います。『動かない』からといって “not moving” にしないようにして下さいね。
ちなみにこのホットライン、チャットでもできることを発見したのは、入社から4年ほどたった頃でした・・・。すぐさまチャットに乗り換えたのは、言うまでもありません。
スケジュールが “work” する?
その他に “work” がよく使われるケースとしては、何かの日時を設定する場合です。
『今度のミーティング、この日でいい?』と聞く場合、
“Does this date work for you for the next meeting?”
と言ったりします。この文の主語は『この日』ですね。
それでよければ
“Yes, it works for me.“
とか
“Perfect!”
という返事になりますし、都合が悪ければ
“No, it doesn’t work for me. I have 2.”
という感じの返事になります。
ちなみに “I have 2.” という言い方は『2時から予定がある』という意味で、昔の私の上司がよく使っていました。
最初は何を言ってるのか分かりませんでしたが、状況から推測して『こういう意味だろう』という理解に落ち着けています。もしかしたら、個人的なクセだったのかもしれませんが。
『私には』うまくいく?
その他の場合にも、“Works for me.” と言う人がいます。『私には』うまくいくよ、という意味でしょうか。
これは、先ほどのスケジュールの場合と同じく『それでいいよ』とか『私的にはオッケーだよ』という感じですね。
下の動画は、GEICO というアメリカの大手保険会社のCMで、いつも意味不明CMを流すこと有名な会社です(今回のはそれほどでもないですが)。
このCMでは子豚が運転免許の更新に行き、自動車保険に入っている証明にGEICOのモバイルアプリを見せる、という話になっています(保険の証拠がないと更新できないのです)。
この中で子豚がアプリの説明をするのですが、係りのおばちゃんは
“Works for me.”
と不愛想に言って、カメラで免許の写真を撮り、実はその写真が失敗してて子豚はもう1枚撮ろうとするのですが・・・。
『ちょっと目を閉じちゃったんだけど…』と言ってる途中で、窓口のおばちゃんに “Next!(次!)” と冷たくあしらわれてしまいます。
いやぁ、こういう不愛想な役所の窓口の人、アメリカではしょっちゅうですね。“Next!” とか言われると、自分が囚人になったような気分になります。
ちなみにこういう言い方は、役所だけでなくマクドナルドなどでも普通で、日本から行くと最初はビックリしてしまいます。
なので、日本に帰ると『お客様扱いしてくれる!』というだけで感激してしまいます。ああ、いい国だなぁ・・・と。
まとめ
ここまでの内容を、下に3点でまとめます。
- 『うまくいく』には、プロジェクトなどが『うまくいく』場合と、何かの方法や手段が『うまくいく』場合があり、英語表現が違う。
- プロジェクトがうまくいく、の場合には “go well” 、方法などがうまくいく、の場合には “work” が使われる。
- “It works for me.” は、『自分的にはOK』や『それでいいよ』という感じで、会話でよく使われる。
今回は、単語自体は中学校の教科書にも載っている簡単なものですが、使い道は非常に広い表現です。
表現は知っているだけではモノになりません。このような使い回しの利く表現を次々と使う練習をして、自分のモノにしていきましょう。
あなたが英会話をモノにし、あなたの望む未来を手に入れることを、私は応援しています。
MUSASHI