この記事を読むのに必要な時間は約 10 分です。
英語が話せるようになるための『英会話道具箱』、今回は『~年ぶりに』という表現です。
学生時代によく通っていた店に行ってみた、数年ぶりに友人に会った、10年ぶりに運動した、など、よく使うけど『英語で何て言うの?』という表現ですね。
使い回せない英会話フレーズなどではなく、『英文を組み立てるための部品』を実際に使えるように練習していくことで、英会話がどんどん身についてきます。
この記事の目次
『3年ぶりに会った』の英語表現
3年ぶりに会う=この3年間会わなかった
今回のテーマである『~年ぶりに』という表現ですが、英語ではどのようになるか、考えてみましょう。
表現が分からなくても、日本語の意味を考えて英語に置き換えてみますね。
ある友達に3年ぶりに会った、という場合、日本語で別の言い方をすれば『この3年間会わなかった』という意味でもありますよね。
そうであれば、『昨日、3年ぶりにある友達と会った』という日本語は、
I met one of my friends yesterday, whom I didn’t see in the last 3 years.
になるでしょう。
3年ぶり=この3年間で初めて
もう一つの言い方としては、『この3年間で初めて』という言い方があります。
3年前に一度あり、その後の3年間では初めてだ、ということですね。
英語の表現も実際にはそのような発想であり、上の例文は
I met a friend of mine yesterday for the first time in the last 3 years.
になります。
最後の “in the last 3 years” が無いと、『私はある友人と初めて会った』という意味になってしまって、『本当にそれ友人なの?』と聞きたくなりますよね。
SNS上の『友達』なら、あり得る話かもしれませんが・・・。
また、オリンピックは先日終わってしまいましたが、そこでも『~年ぶりにメダル獲得!』などという表現は何度も使われているはずですので、オリンピック中継の英語音声を探して聞いてみるといいかもしれませんね。
(2016年10月6日追記)
私は Wall Street Journal を購読していた時期があり、その名残でウェブ版の記事をキーワードで選んでメールで送ってもらうサービスを使っています。
というよりも、サービスを解約していないだけなんですけどね・・・。
昨日(10月5日)の夜、メールがピーンと来たので見てみると、この記事のクリッピングサービスで、アメリカ経済に関する記事の見出しとリンクが送られてきていました。
その記事は、アメリカで数年ぶりに家賃が下落した都市がいくつかある、という内容で、見出しはこのようになっています。
“Some Big U.S. Cities See Apartment Rentals Fall for First Time in Years.“
“Years” は、特に何年とは言わずに複数年を指しますので、日本語的には『数年』という感じの表現ですね。
よく見ると “First” に “the” が付いていませんが、新聞の見出しというのはこのような文法から外れた表現も使うので、気にしないでください。
ここ数年、アメリカは世界でもほぼ唯一景気回復してきましたが、ちょっと足踏み気味ですね(もしかして大統領選リスクを警戒しているとか?)。
それでもアメリカの大都市の家賃は異常に高騰しています。
私はずいぶん前にシリコンバレーに住んだことがありますが、その当時でもシリコンバレーは全米で3本の指に入る高家賃でした(残りの2つはニューヨーク(マンハッタン)とハワイ)。
私が転勤で引っ越した後もシリコンバレーの家賃は高騰を続け、ハイテク企業に勤める高給取りエンジニアでさえも住めなくなって遠くから通勤、というニュースを見たことあります。
中には、ホームレス用の施設から通っている人もいるとかいないとか・・・。
そうなると、景気がいいのも考えものですね。
英語で『初めて』や『2回目』など回数を表す表現
ここ初めて?
さて、2つ目の表現では “for the first time” という言い方が出てきました。
文字を見て想像はついていると思いますが、これは『初めて』という言い方で、あなたも知っていると思います。
しかし知ってても話す時に出てくるとは限りませんから、実際に使う練習を繰り返すことが重要です。
アメリカでレストランなどに行くと、フレンドリーな店員さんに
“First time here?”
などと聞かれることがあります。
初めてのお店で、何かおすすめがあるか聞きたければ
“Yes it’s our first time. What would you recommend?”
などと言えば、おすすめをたくさん教えてくれるでしょう。
ただし、アメリカの場合、お店のおすすめではなく個人的意見だったりすることが多いのですが・・・。
なお、アメリカ英語の面白い言い方として、『初めての人(未経験者)』のことを
a first-timer
と言ったりします。first time(初めて) に “-er” をつけて無理やり『~の人』という名詞にするという、非常に口語らしい言い方ですね。
序数を使う場合と使わない場合
上で見たように、『初めての=一回目の』という表現は first という序数が使われます。
『~番目の』という言い方ですね。ちなみに序数には、分数を表す使い方もあります。
https://eikaiwa4toeic700.com/training/english-conversation-toolbox/3bunno2ijou/
同様に、2回目であれば “the second time”、3回目であれば “the third time” になります。
しかし、『2回行った』『3回見た』などの場合には、”two times(twice)” や “three times” になり、second や third は使いません。
例えば、『その映画は前に2回見たことがあるから、今回は3回目だよ』という日本語は
“I have watched the movie 2 times before, so this is my third time.“
になります。
3回目だからどうなのか、ということは、声のトーンで言い分ける(あるいは聞き分ける)必要がありますね。
この使い方の違いを強いて考えれば、2回目という場合の “second time” は名詞で、2回見た、という場合の “2 times” は名詞のように見えて副詞、という説明もあるでしょうが、
これはそういうもの
と覚えてしまうほうが確実・かつ効率的です。
重要なことは、『そう言うのが普通』と感じられるまで英語に触れること、英語を口に出すことを繰り返して、感覚レベルに刻み込むことです。
英会話の練習に時間を使うのであれば、分析よりも『感覚レベルに刻み込む』ことを目指して量を重ねていきましょう。
まとめ
ここまでの内容を、下に3点でまとめます。
- 『~年ぶり』という場合の英語表現は “for the first time in the last ~ years”
- 『~回目』の英語表現は second や third といった序数を使うが、単純に『~回』という場合には序数は使われない。
- 序数を使う場合と使わない場合の違いの理由よりも、『そういうもの』と感じられるまで練習を重ね、感覚レベルに刻み込むことが重要。
表現を覚えるだけでは英語は話せません。
使う練習の量こそが、あなたが英会話をモノにするカギになってきます。
あなたが英会話をモノにし、あなたの望む未来を手に入れることを、私は応援しています。
MUSASHI