こんにちは、闘う海外サラリーマン むさしです。
今回は「ボタン(button)」の英語発音を考えていきます。
あなたも「これってブットンって読むの?」とか悩んだことがあるかと思いますが、実はこの単語、イギリスとアメリカでは発音が違うんですね。
特にアメリカ英語ではアメリカ流の「超変則ルール」が出てきて、超変則的な読み方になります。
さて、その「超変則ルール」とは?
目次
「ボタン」の英語発音:アメリカ英語とイギリス英語の違い
最初に書いたように、「ボタン」の英語の綴りは “button” ですね。
読み方は「ブットン」ではないですよ。
この単語の発音記号は [‘bʌtən] ですが、イギリス英語・アメリカ英語の発音はそれぞれ次のようになります。
(['] は次の音節を強く読むという印、[ʌ]、[ə] はいずれもあいまい母音)
【イギリス発音】
【アメリカ発音】
あなたには、どこが違うのか分かりますね。
そう、アメリカ英語では “t” の音がすっぽりと消えてしまっています。
これは、アメリカ英語特有の「超変則ルール」、”glottal-stop(glottal-t)” と呼ばれる現象です。
この記事でも説明しているように、“t” の音が消える条件は
「子音+強い母音+ t +弱い母音+ n」の形のときに間の “t” が消える
というものです。
上の例では「強い母音」が “t” の前の “u”、弱い母音が “t” と “n” の間の “o” ですので、上のパターンに合っていますよね。
その結果、間の “t” が2つとも、スポーンと消えて無くなってしまうわけです。
このようなパターンの単語は、他にもたくさんあります。
例えば ”Hilton”。
ホテルの名前だったり、その創業一族の Parris Hilton なんかで有名ですよね。
この “Hilton” の発音は次のようになります。
【Hilton】
また、このような単語は ”n” で終わる必要はなく、次のような単語でも “t” が消える “glottal-stop” が起こります。
【certainly】
【important】
この単語でも “t” が消えて、あえてカタカナで書けば「サーゥンリィ」「インポーゥント」という感じに発音されていることが分かります。
発音しないtの例外:t の音が消えない場合
No rule without an exception. 例外のないルールはありません。
この glottal-stop についても同じで、上のパターンに合うのに t が消えない場合もあります。
その典型は “Washington”。アメリカの初代大統領にして首都の名前にもなっていますね。
この “ton” はきちんとした “t” の音で発音されます。
その理由は、この “ton” は元々 “town” から来たから、ということだそうです。
なるほど…と納得できるような、できないような説明ですね。
じゃあ他の
- Boston(マサチューセッツ州)
- Houston(テキサス州)
- Charleston(ノースカロライナ州)
などの発音は、一体どうなるのか。
そこまでは調べていませんが、今後調べて追記していきたいと思っています。
まとめ:英語発音のルールは「発音を楽にする」ためにある
いかがでしたか。
今回は、「ボタン」の英語発音からアメリカ英語特有の「超変則ルール」を説明しました。
このルールは学校などでは教わらないため、あなたも初耳だったと思います。
最初は「なんだこりゃ?」と思うでしょうが、使ってみると発音が楽になっていくことに気づくはずです。
英語の発音ルールというのは、基本的に「発音を楽にする」ためにあることが多いものです。
人間は楽をしたがる生き物ですからね。
ですので、このようなルールが考えなくてもできるように練習すると、あなたの英語発音もグンと楽になっていきます。
ぜひ身につけてほしいと思います。
むさし
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