ネイティブ英会話フレーズの暗記はムダ?本当の上達法とは

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ネイティブの英会話フレーズを暗記しても英語は話せるようにならない

英語が話せるようになりたい、英語が話せない自分とサヨナラしたい。

そう思ってネイティブの使う英会話フレーズなどを暗記しても、話せるようにならなかった・・・

そんな経験、ありませんか?

ネイティブスピーカーの使う自然なフレーズ集などは、英会話の練習として人気ですが、使い方を間違えると逆効果です。

英会話フレーズを覚えることが英会話の練習だと考えていると、英語は話せるようになりません。

そして、勉強しても話せずに自信もやる気も失う、という魔のループに入ってしまうのですね。

今回の記事では、どうやって魔のループから脱出するか本当の上達法とは何か、について考えていきます。

TOEIC高得点でも、ネイティブの英会話表現を暗記しても話せなかった私

実は私も持っている「ネイティブ英語表現本」

このように言っている私も、実はネイティブ英語表現の本を持っています。

そのタイトルは「ネイティブ英語の10か条」という、ディビット・セインさんの本です。

実は私もネイティブ英会話フレーズ集を持っている

当時の私はアメリカのある会社で働いており、仕事でも日常生活でも英語が必要でした。

しかし、TOEIC はそれなりに高得点だったのにあまりにも英語が話せず、英会話恐怖症になってしまっていました。

一方、英語でのコミュニケーションについては年度評価でも指摘されて改善を要求されており、非常に困っていたのです。

英会話を上達させる方法を求めて日系の書店や通販サイトを巡っていたところ、この本を見つけて購入したのでした。

この本の宣伝をするわけではありませんが、読んでみると「おお、こう言うんだ」という驚きがありましたね。例えば、

  • 「もちろん」は単なる “Sure.” ではなく “Sure thing.” と言う、とか、
  • 「いい考えだね」“Sounds like a plan!”

など、

自然でカジュアルな表現が色々と紹介されていました。

今でも時々引っ張り出しては読んでいます。

なぜ私はネイティブ英語表現を覚えても話せなかったのか?

でも、私はこの本を読んでも話せるようになりませんでした。

なぜか。

それは、このような表現を覚えても、自分の言いたいことを自由に英語にして口から出すことには程遠かったからです。

中には使い回せる表現もありましたが、ネイティブ流の相槌やくだけた表現などを覚えても、言いたいことを自由に言えることにはつながらないのです。

このような本は、そのように「言いたいことが英語にできる」ことができてから、表現をさらに磨くため必要となるもの。

それよりも前に、自分で英文を組み立てて口から出す力が絶対に必要。

それが、私がこの本での失敗から得た教訓です。

では、ネイティブの使う英会話フレーズに頼らずに英語をどう話せばいいのでしょうか。

それを考えていきたいと思います。

英会話フレーズに頼らずに英語を話すことは可能?

実際の英会話はこんな感じ

上で言っていることがどういうことか、実際の英語で説明したいと思います。

下の動画は、私のお気に入りのコメディ “King of Queens” の一場面です。

この場面では、主人公の Doug(若い方)が、奥さんが遅くなるのでピザを注文しようとし、奥さんのお父さんである Arthur(老人の方)と口論になるシーンです。

この動画ではどのような表現が使われているのか、それを見ていきましょう。

全部のセリフを書いていると長くなりますので、前半部分のセリフを下に載せていきます。

Doug (D): Ok honey, alright then see you at around 10. Alright, bye-bye.(OK、ハニー、じゃあ10時ごろに)

D: Listen, Carrie is not gonna make it home for dinner, so I’m gonna, I’m gonna order some pizza.(あのさ、キャリーは今晩、夕飯に帰ってこないからピザを注文するよ)

Arthur (A): From where?(どこから?)

D: From Sal’s.(サルズから)

A: Sal’s? Have you lost your mind?(サルズ?気でも違ったのか!?)

D: Ok, not Sal’s. But from where?(オーケー、サルズはやめとくよ。じゃあどこからさ?)

A: A neighborhood joint called Domino’s.(近所の、ドミノ(i を強く発音)っていうところからだ)

D: Domino’s?(ドミノ(最初のoを強く発音)?)

A: Yeah, that’s it.(ああ、そこ)

D: Alright, what’s the number?(分かったよ。電話番号は?)

A: 1-718-11-68-011.

D: Look, I have way too many numbers, okay?(ちょっと待った。番号多すぎなんだけど)

A: I gave you the area code!(市外局番も入っとるんだ!)

D: We’re in the area code! I don’t need to dial it!(同じ市外局番の中だっての!ダイヤルする必要ないだろ!)

だんだんヒートアップしてきましたね。

この後、電話番号を巡ってさらにトンチンカンなやり取りが続き、最後は両方ともキレてしまいます。

これを見れば分かりますが、この一連のセリフはどれも簡単な英語ばかりですよね。

実は、ここに一つ重要な点があります。

実際の英会話はネイティブ流の慣用表現ばかりではない

上のセリフを見てみると分かると思いますが、この中で慣用句的な表現は、最初の

Make it home(家に戻る)

と、Sal’sからピザを取る、と言ったときのArthurのセリフに使われている

Lose one’s mind(正気を失う、気が違う)

の2つだけです。

残りのセリフは、多少主語などが省略されたりはしていますが、基本的には文法通りに作られた普通の文ですよね。

最後に Doug がキレてしまった場面でも

D: I already dialed the 6!  I can’t go back in time and slip a 1 in!(もう6をダイヤルしちまったよ!今から時間をさかのぼって1を入れられないだろ!)

A: Well, whose fault is that!(おい、そりゃいったい誰のせいなんだ!?)

というセリフで、何も難しい表現やネイティブ流表現などは出てきません。

スピードが速いので聞き取るのは苦労しますが。

実際の英会話はネイティブ流の慣用表現だけではない

「英語が話せるようになる」ために本当に必要な力とは?

もちろん、この辺りは話す人によって多少は違ってくるかもしれません。

しかし私の経験でも、実際の英会話はこのように「なんの変哲もない」文法通りの普通の英文がほとんどです。

たまにネイティブ流の表現を混ぜれば流暢に聞こえますが、それは普通に英語を作るうえでのおまけです。

普通に、なんの変哲もない英文を文法通りに作って話せる。

それこそが英語を話すことの本質なんですね。

では次に、どのようにすればよいのかを考えていきたいと思います。

実はあなたは基本的な英語力で話すことができる(練習すれば)

このことは、英語が話せるようになる方法について、大きなヒントを与えてくれます。

あなたは、そのようなフレーズたくさん詰め込まなくても、中学校で習った英語の基礎で話せるようになるわけです。

「そうは言われても・・・」と、あなたは思うかもしれませんね。

今までそれができなかった理由は、実は3つあります。

理由1:基本的な英語の仕組・ルールが身についていない

まず最初の理由は、中学レベルの英語が身についていないこと。

先ほどから書いているように、英語を話せるようになるには、まず「基本通りの英文が作って話せる」ことが必要です。

そのためには、基本的な英語の仕組やルールを知る必要がありますよね。

これが無いと、そもそも英文が組み立てられません。

理由2:自分で英文を組み立てる練習が足りない

2つ目は、中学レベルの英語は大丈夫だけど英文を組み立てる練習をしてこなかったこと。

練習をしないと英文を組み立てるのに時間がかかり、言いたいことを形にできない状態になってしまいます。

その結果、単語を並べただけの英語になってしまったり、無口になってしまったりして、英会話にならなくなってしまうわけです。

理由3:英文が作れても口が動かない

もう1つは、言いたいことが英語で組み立てられても、きちんと口が動かないことです。

これは、普段から英語を口に出す練習が足りないことが原因です。

スポーツでも同じですが、普段から体を動かしていないと、試合では使い物になりません。

普段から体(=口)を動かして英語を話す練習をすると脳に英語回路が作られていき、考えたことが英語で話せるようになるのです。

日ごろから英語を口にすることで、英語を話す脳回路が作られる

Image by dream designs @ FreeDigitalPhotos.net

英語が話せない原因を解決するための練習方法

基本的な英語の仕組・ルールを身につける

最初のポイントを克服するには、中学英語の復習です。

中学校の教科書を暗記するぐらい復習するのがおすすめですね。

最近、私のブログ仲間でも40代から中学英語に挑戦している人がいて「丸暗記したら分かるようになった」と書いていました。

そのような丸暗記に頼らずとも、しっかりと理解することが使いこなすことへの近道ですが、そのようなときには「Advanced Beginner」という教材がおすすめです。

この教材は中学レベルの基本的事項をしっかり固めて「理解して使いこなす」方法を動画で説明してくれます。

最近はやりの「英文法不要!英会話フレーズを真似るだけ!」系の教材とは正反対の、「自分で英文を組み立てる力」が付けるための教材です。

Advanced BeginnerのCanの講義

良い点・注意点を含めた詳しいレビューは、こちらの記事で紹介しています。

クリックして【Advanced Beginner】の詳しいレビューを読む

基本的なレベルはOKだけど話せない場合

中学レベルの英語はOKだけど話せない、という場合には、英作文の問題集をこなす、あるいは、身の回りのことを英語で言ってみる口頭英作文(英語で独り言)をすることで英作文力を鍛えることができます。

「瞬間英作文」などは、とても人気がある練習方法ですよね。

また、発音練習による「英会話のための体づくり」もとても効果的です。

特に発音練習(発音矯正)を行うと、様々な知識が音として脳に定着していきます。

これは、文法や表現などの「知識」を英会話という「技術」に変えるには、非常に効果的な方法なんですね。

【参考記事】

即効果あり!英語の発音練習に取り組む3つのメリットとは

と、ここまでは「基本的な文法で英語を話す」ことについて話してきました。

ここで、それとは逆に思えるようなことをお伝えしたいと思います。

でも、あなたの英会話上達のためにはネイティブ英会話表現を身につける必要がある(かも)

と、ここまで「ネイティブ英会話表現の暗記はムダ」と書いてきましたが、ちょっとあなたを混乱させるようなことを書きますね。

それは、

「英会話上達のためには、ネイティブの英会話表現が役立つ場合もある」

ということです。

言ってることが違うじゃないか、と言わないで下さいね。

別に違ってはいませんので。

ネイティブ英会話表現の暗記はムダではなかったのか?

先ほども書いたように、英語が話せるようになりたいのであれば、自分で英文を作って口から出す練習が必要です。

そのような練習によって、言いたいことが英語で表現できるようになっていくわけですが、そのうえで使い回せる表現を身につけるとさらに英会話は上達します。

私は基礎力の無い人が使い回せない英文フレーズを丸暗記することには反対ですが、基礎力のある人が「使い回せる表現を使えるように練習すること」には賛成です。

結局は、このような表現を覚えても、自分で文法通りの英文を作る力が無いと使えません。

ですので、文法通りに英文を組み立てる力が最重要、という点は変わっていないわけです。

身につけるべきネイティブ英会話表現の種類

そのような英会話表現の中で、私が考えるには次の3種類が特に重要です。

「こう言いたい」というときのための英語表現の枠組み

まずは、英語で言いたいことを表現するための枠組系の表現です。

これは中身を入れ替えて使い回しができる表現ですね。

例えば、「~したらどう?」とすすめる場合には

“Why don’t you ~?”

とか

“How about ~?”

などという表現を使いますよね。

このような「枠組」を押さえて、中身の “~” の部分を入れ替えることで英語で言えることが増えてくるわけです。

ただし、この “~” の部分は自分で作文しないといけませんので、基本的な文法力や単語力は必要です。

このブログでは、次のシリーズで「自分で英語が話せるようになるための英会話表現」を紹介しています。

【参考記事】

自分で英語が話せるようになるための英会話表現集《英会話道具箱》

組み込んで使うためのチャンク(かたまり語句)や言い回し

枠組に続いて必要となるのは、英文の部品となる表現です。

組み込んで使えるようなチャンク(かたまり語句)や言い回しですね。

例えば、「結局のところ~だ」と言いたい場合、

“At the end of the day, ~”

という表現を使ったりします。

また、複数の単語でなくても、言いたいことを英語で言うための必要な部品(特に前置詞)もたくさんあります。

例えば、「日本人にしては」などの場合の「~にしては」という場合には、前置詞を使って “for ~” などと言います。

このような「部品」を仕入れるだけではなく使えるように練習すると、好きなように組み合わせて英文を作れるようになっていきます。

英会話に必須!Phrasal verbs

最後は、あまり日本では聞いたことのない単語かもしれませんが、Phrasal verbです。

Phrasal verb を覚えて身につけるることは英会話では必須になってきます。

Phrasal verb とは何かというと、「動詞+前置詞」の組み合わせである特定の意味を指す、いわゆる熟語ですね。

例えば中学校でも習う “give up” は、あげるわけではなく「あきらめる」の意味ですよね。

このような組み合わせは数えきれないぐらいあり、良く使われるところでは

  • get along with ~:~と仲良くする
  • come up with ~:~(考えなど)にたどり着く
  • pull up:車を停める、駐車する
  • figure out:(方法などを)探り出す

などなど、挙げていたら人生が終わってしまうぐらいあります。

どれも、パッと見は簡単そうな単語でできているのも特徴で、これこそが「英語表現の心臓部」なのではないかと思います。

このような表現は会話でもしょっちゅう出来てますので、代表的なところは覚えて使えるようにしておくといいでしょう。

スマートフォンのアプリなどでも、ゲーム感覚で勉強できるものがありますので、検索してみてもいいかもしれませんね。

次の記事では、phrasal verb を学ぶためのアプリを紹介しています。

英会話に必須の熟語:phrasal verbを学ぶアプリを紹介!

まとめ

いかがでしたか。

今回は、「ネイティブ英会話フレーズの丸暗記」ではなく、本当の意味で英会話が上達する方法について説明してきました。

繰り返しになりますが、ネイティブスピーカーの使う英会話フレーズを暗記しても、英語を話す力には直結しません。

最初の方にも書いた通り、普通の英会話のほとんどは何の変哲もない、文法通りの英語でできています。

ですので、基本の英文法通りに組み立てた何の変哲もない英文が作れることが、英会話をモノにすることにつながります。

そのうえで使い回せるネイティブ表現を覚えて使う練習をすることで、英会話がどんどんと上達していくのです。

この順番を間違えずに、しっかり基本を使える練習をしてほしいと思います。

むさし

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