フレーズ暗記教材は実際の英会話で通用する?ネイティブイングリッシュの感想と評価

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バーで飲む友人たち 人気英会話教材Native Englishの評価・感想むさしです。

バイリンガル女優も推薦する初心者向け英会話教材「ネイティブイングリッシュ」。

人気英会話教材 Native English 公式ページ 評価と感想

楽天では「7+ English(七田式)」「スピードラーニング」と売り上げトップを争っているようですね。

それだけの人気を裏付ける効果は期待できるのか。

さっそく、この教材を独自の視点からチェックしていきたいと思います。

※現時点では教材内容の詳細を未確認であり、この記事は公式ページその他の情報に基づく私の見解です。

「ネイティブイングリッシュ」の概要

まずは、教材の概要、制作者の情報、教材の内容を紹介します。

教材の概要

「聞くだけ」は「聞き流し」とは違う?

この「ネイティブイングリッシュ」は「聞くだけで英会話が学べる」ということが特徴の英会話教材です。

最近多い「○○するだけ」系の英会話教材のように見えますね。

しかしこの「聞くだけ」という言葉、「聞き流すだけ」とは違うそうです。

ここで言う「聞くだけで学べる」とは、テキストなどで書かれている説明がCDにも入っているので

「テキストを見なくてもいい=聞くだけで学べる」ということのようです。

実際には、聞くだけでなく口に出す練習も含まれています。

ちょっと紛らわしいですね。

その他の特徴

この教材では「スピーキング」と「リスニング」を分けて練習し、それぞれに合ったスピードの音声が使用されているのも特徴です。

また、合わないと感じたら60日間であれば開封後も返金の請求が可能です(教材送料は購入者持ち)。

ただし、公式ページでは「無料お試し」と書いてありますが、返金手続をしないと無料にはなりませんのでご注意を。

制作者の情報

ワーキングホリデーで苦労、しかし2つのトレーニングを習得

この教材を作成したYoshiさんという方は、「オーストラリアにワーキングホリデーに行ったが英語が話せずに苦労した」という経験を持っています。

ここまではよく聞く話ですよね。

そのときに

  • ネイティブの使うフレーズをそのまま覚える
  • 「日本語から英語」「英語から日本語」への翻訳スピードを上げるトレーニング

という2つの練習をしたことにより、英語が話せるようになったそうです。

帰国後、勉強型ではなく楽しく英語に触れられる教材を作ろう、ということで、この「ネイティブイングリッシュ」の制作に踏み切った、と公式ページでは語っています。

その他の制作陣メンバー

また、この制作陣には、日本語を話し日本で活動している2人のアメリカ人も参加しており、彼らが日本語を習得した経験も教材に盛り込まれているとのことです。

なお、この教材はNHKラジオ「基礎英語3」の講師であった阿部一氏が監修しています。

教材の内容

80以上の場面での英会話フレーズを学ぶ

ネイティブイングリッシュは、

  • テキスト1冊
  • リスニング用CD 6枚
  • スピーキング用CD 6枚
  • 聞き流し用CD 3枚

という、ボリュームの多い教材です。

その他に特典として、ビジネスフレーズを集めたCDが4枚+テキスト1冊が付いてきます

このテキストとCDで、英語が必要となる80以上の場面について、よく使われるフレーズを会話形式で学んでいくわけですね。

他の人の口コミを参考に、その場面の一部を挙げてみると

  • 初対面のあいさつ・久しぶりのあいさつ
  • 天気に関するフレーズ
  • 仕事の自己紹介
  • 出身地を紹介・家族についての会話
  • 相手に質問する会話・相手に聞き返す会話
  • 相手を誘う
  • 友達と電話
  • クレームの会話
  • ホテルのチェックイン・ホテルでのトラブル
  • タクシーでのフレーズ
  • レストラン予約の会話
  • 入国手続きの英会話・フレーズ
  • 買い物、試着をするときの会話

などとなっています。

これらのフレーズについて2日単位で学んでいき、最初の日は音声を聞き、次の日には使われているフレーズについて学ぶ、という形式になっているようです。

スピーキングとリスニングに別々の練習方法を採用

この教材ではスピーキングとリスニングを別々に練習していく方式が使われています。

具体的には、スピーキングではゆっくり音声をまねて話し、リスニングでは速い音声に慣れることで耳を慣らすという練習方法になっています。

またスピーキングの教材では、「瞬間スピーキング」という独自の(?)練習方法が含まれており、パッと英語で答える練習も盛り込まれています。

それでは内容を紹介したところで、ネイティブイングリッシュの感想と評価を紹介します。

ネイティブイングリッシュの感想・評価

1.教材の位置づけ

英会話上達の3段階

この教材は「文法を使わずに英会話フレーズを覚えて会話をする」ことが特徴ですので、下の図の第2段階にあたるものと考えられます。

英会話の上達は3段階に分かれていて、下から順に積み上げることが必要

あまり語られることが無い話かもしれませんが、英会話の上達は上の図に示すような3段階から成り立っています。

まず最初は単語や文法などの基礎知識を身につける「基礎体力(第1段階)」、そして学んだ知識を使えるように練習する「技術練習(第2段階)」、最後に実際に使う「実戦(第3段階)」です。

具体的には、第2段階には基本的な文法や単語・表現を使った口頭英作文発音練習、第3段階には実際の英会話(英会話学校を含む)が該当します。

英会話というものは、これを下からきちんと積み上げることが、面倒でも上達の近道になるんですね。

第1段階(基礎文法)を否定して英会話は上達する?

しかし、ネイティブイングリッシュでは文法を身につけることを否定しており、私の考える「技術練習(基本を学んだうえで使えるようにする練習)」とは違うように見えますね。

もし、この教材が「フレーズを覚えること」だけに集中し、使われている英文のエッセンス(文法や表現パターン)を取り出して使う練習をしていないのであれば、どうでしょうか。

私の観点からは「土台の無い所に建物を建てる」のと同じで、「自由に英語で話せる」というゴールには近づいていけないと考えています。

そのような「とにかく暗記」という教材でないことを祈ります。

2.教材は分かりやすい?詳しい説明は?

他の口コミサイトなどで公開されている教材の一部を見ますと、場面ごとにイラストが入った臨場感のあるものになっています。

また、使われているフレーズがまとめられて説明されているページもありますので、パッと見て分かる作りになっています。

ただ、この教材は「CDを聞くだけでテキストは要らない」というのが特徴ですので、どこまでこの「分かりやすさ」を音声で伝えられるかは不明です。

また、この教材には場面ごとの会話だけでなく、ニュースを聞くときのための英文や、英語表現のニュアンスの説明が入っているようですね。

この点から、フレーズの使い方を伝える工夫がされている印象を受けました。

3.スピーキングへの効果は?

瞬間スピーキングにより「口から英語を出す練習」を重視

この教材には「瞬間スピーキング」という練習が含まれており、自分の口から英語を出すことを重視していることが伺われます。

その練習では、日本語で言われたセリフを英文で言う、という方法により、日本語→英語の変換を強化する効果が期待できます。

覚えたフレーズを使い回すための練習は?

ただし、上の方にも書きましたが、その覚えたセリフやフレーズを使い回す、自分で表現を作ってみるといった「使いこなすための練習」がどこまで盛り込まれているかは不明です。

実は、こういったフレーズ暗記系の教材には「覚えたフレーズを使いこなせない」「限られた場面でしか英語が使えない」という落とし穴があります。

覚えたフレーズを使いこなすには、それを使って自分で文を作ってみる「パターン練習」が有効ですが、そのためには自分で基本的な英文が作れるぐらいの文法力は必須です。

色々と調べた範囲では、そのような練習が盛り込まれているようには見えませんでした。

ですので、スピーキングの効果は限定的になってしまう可能性がある、というのが現時点での私の印象です。

自由に話す効果は不透明だが、最初の一歩としては評価

また、発音についても指導されているか不明ですので、その点からも「通じる英語を自由に話す」という状態になれるか不透明ですね。

ただし、限定された場面であっても「英語が通じた」という手ごたえは先に進むための強い自信につながります。

その観点からは、最初の一歩を踏み出して自信を得るための教材としては評価できます

4.リスニングへの効果は?

CDによるリスニング練習は効果がありそうだが…

この教材はスピーキング用とリスニング用に別々の音声を用意しており、リスニングには「速い音声⇒普通の音声」の順で聞く方法がとられています。

また「英語⇒日本語」の順に聞くことで、英語を聞いて日本語を思いうかべる、という流れを強化されることになります。

その結果、CDの音声を聞いて意味がパッと理解できる、という状態になっていくわけですね。

ここまでは同意なのですが、聞いて分かるようになるのはあくまで「CDで使われている音声」です。

それ以外の音声まで聞き取って理解できるようになるかについては、いくらか疑問が残ります。

それは、このCDを聞くということが、リスニングの鍛え方とはつながってこないからです。

リスニングに必要な2つの力と鍛え方とは

基本的に、英語の聞き取りは「音の理解」と「意味の理解」が必要となります。

「音の理解」は音を聞き分ける力、「意味の理解」は聞き取った英語を理解する力です。

そもそも音が聞き分けられないと分からないし、音は聞き取れても理解できないものはやっぱり聞き取れない、というわけですね。

これらはそれぞれ鍛え方が違うのですが、一つ言えることはどちらも「英語の音声を聞いているだけでは鍛えられない」ということ。

実際の英会話はCD通りにはいきません

CDの音声だけ聞き取る練習をしていると、違う単語が使われたら音が聞き分けられなかったり、違う表現が使われたらたちまち分からなくなってしまう、ということも起こってしまうわけです。

また、この教材は発音の指導が不明、文法を否定している、パターン練習も不明、という点が気になります。

その点から考えると、この教材はリスニングに根本から取り組んでいないのでは、というのが現時点での私の印象です。

5.その他

2年間のメールサポートが付いているが、質問可能な内容は限定的

このネイティブイングリッシュでは、2年間にわたってメールでのサポートが受けられます。

それ自体はよいことなのですが、質問は「この教材に関することに限定」とされているようです。

どこまで範囲に含まれるのかは不明ですが、教材に書かれている表現の意味や使い方に限る、という意味かもしれません。

他の教材では、勉強法や「英語でこう言いたいんだけど」といった相談にも応じてくれるので、その点ではマイナスに感じますね。

ネイティブイングリッシュが向いている人

以上の特徴から、ネイティブイングリッシュは次ような人に向いています。

  • 限られた場合や状況(旅行や買い物など)でしか英語を必要としない人
  • 場面に応じた対応ができることで「英語が話せる」という自信を持ち、その先を目指したい人
  • 英文法を学ぶぐらいなら、応用力など要らないと思っている人

それでは最後に、以上をふまえた総評です。

総評

評価:評価保留

  • 多くの場面で使われる会話表現をカバーしているが、それを使いこなすための練習が少ない印象
  • 限られた場面での英語の応答から脱却するには、口頭英作文などの別の練習が必要となる可能性がある

売れている教材にもかかわらず「絶対おすすめです!」という評価にはなりませんでしたね。

しかし、公式ページその他の情報を見る限りでは、私の考えている英会話の上達法とは遠く離れている、というのが現時点での私の感想です。

フレーズ暗記よりも英会話習得に必要なもの

たしかに「英会話フレーズを暗記するだけ」というのはお手軽で取っつきやすいのは事実です。

しかし繰り返しになりますが、それだけでは「自由に英語を話せる」という状態にはなりません。

覚えた表現を使って自分で英文を生み出せるようになるには、自分で分解して組み直せることが必要となります。

そのためには基礎力(単語や文法)が必要になるんですね。

ですので、そのような基礎の無い初心者が取り組むのであれば「基礎をガッチリ固めて使えるようにしてくれる教材」を選ぶべきと私は考えます。

理想は中学校の教科書を復習することですが、その他の教材を選ぶとすれば、こちらで紹介している「Advanced Beginner」という教材がおすすめです。

>> 中学レベルの初心者が自力で話すための王道英会話教材

この教材は「基本的な英文を応用・発展させて自由に英文を作り出す方法」を学べる教材で、

中学レベルの英語が分からない、中学英語を使って話せない、という人のために基礎から分かりやすく動画で説明してくれる講座です。

繰り返しになりますが、英文フレーズを覚えるだけでは会話に使えません。

そのような英文フレーズを覚えるのは、それを使い回せる基礎力がある人向けの学習法なんですね。

もし中学レベルの英語に不安があるのであれば、上のような教材で基礎を固めることが先決であり、長い目で見れば正解、と私は信じています。

むさし

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