『3分の2以上の生徒』って英語で言えますか?

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3分の2以上の生徒、の英語表現

あなたの『英語でこう言いたい!』を解決し、あなたが自力で英語を話せるように手助けする『英会話道具箱』。毎回、応用範囲の広い、使い回しの利く表現を紹介していきます。

今回のお題は『3分の2以上の生徒』という表現。

英語で分数、以上以下、など、非常に応用範囲の広い表現を見ていきましょう。

英語での分数の言い方

分数を小学生に教えると・・・

分数を小学生に教えるとき、例えば『3分の2』をどう説明しますか?

私は塾講師をしていた大学生の頃、ようかんの絵を使って説明していました。『3分の2』であれば、ようかんを3切れに切ったうちの2切れ、として説明します。

3分の2をようかんで説明

日本語でも『3分の2』は『3つに切ったうちの2切れ』


英語の発想も同じで、『3等分したものが2つ』なんですね。では、『2つ』は “two” でいいとして、『3等分したもの』は英語でどう言うのでしょうか。

『3等分したもの』の英語表現

答えは “a third” です。この “third” は『3番目』というときに使う “third” と同じで、3塁の守備の『サード』とも同じです。順序や順番を表す『序数』ですね。

注意が必要なのは、the third” という表現であれば『3番目』という特定のものを指す表現ですが、a third” であれば『3つに分けたうちの1つという、まったく別の表現になる点です。

くれぐれも a third of people” を『3番目の人』と考えてしまわないようにしましょう。

今回のケースでは『3分の2』ですから、『3つに分けたうちの2つ』になり、“two thirds” になりますよね。この場合の “third” は1つ2つと数えられますから、2つなら “thirds になります。

では、『250分の101(101/250)』は?もう分かりますよね。上のルール通りにやればいいわけですから、

“One hundred one two hundred fiftieths”

になります。”one” と “two” の間に少し間を置くと、分子と分母の切れ目をはっきりすることができます。

もっとも、このような複雑な場合には、

“One hundred one over/divided by two hundred fity”

と表現するほうがスマートでしょう。

なぜ、このような表現になる?

なぜ『3つに分けたもの』を “third” という序数を使って表現するのでしょうか。気になる疑問かもしれません。

ですが、なぜなのか私は知りません。考えたこともありません。

これはそういうもの、として丸呑みしています。

外国語とはそういうもの、いや日本語でもこのようなことはありますよね。誰かから聞かれて初めて、『そう言えばなんで?』と思うような表現が、日本語でもたくさんあるはずです。

理屈ではない英語表現

日本語でも英語でも、理屈ではなく『そういうことになっている』という表現がある


しかし日本語の場合には、もうそれが自然になっているから気にせずに使えているだけの話です。

英語でも、そうなるぐらいに使ってみて、『それが自然でしょ』というレベルまでしみ込ませることが、上達には必要となります。

丸暗記は悪、のような傾向が世間にはありますが、必ずしもそうとは限りません。丸呑みが悪いのではなく、覚えた知識を消化するまで使う練習をしていないことが問題なのです。

理屈でないものは、『そういうもの』として取り込み、しっくりくるまで使う練習を重ねましょう。

『以上』?『より多い』?英語表現の使い分けは?

今回のお題の英語表現は?

では今回のテーマ、『3分の2以上の生徒』は英語でなんというのでしょうか。先ほど挙げたように “two thirds of the students”

それでは単に『3分の2の生徒』ですよね。『以上』が抜けてしまっています。

では、『より多い』という意味の

more than two thirds of the students” 

にすればいいかと言うと、それも違います。

“more than ~” は『~よりも多い』ですから、『3分の2超』つまり『ちょうど3分の2』は入らないことになってしまいます。

たわいない普段の会話では問題にならないかもしれませんが、仕事で使う英語では問題となる可能性もありますよね。

『以上』と『~より多い』の使い分け

そのような場合には2つの言い方があります。

1つは『同じかそれ以上』という意味で

“equal or more than ~”

という表現。もう一つは『~よりも少なくない(=~と同じかそれ以上)』という意味で

“no less than ~”

という表現です。

“less than ~” は『~より少ない』ですから、“no less than ~” は『~より少なくない』ということで、つまり『~と同じかそれ以上』という意味になります。

少し複雑となってきたので、この辺りをまとめてみると

  • ~より多い
    • more than ~
  • ~以上
    • equal or more than ~
    • no less than ~
  • ~より少ない
    • less/fewer than ~
  • ~以下
    • equal or less than ~
    • no more than ~

になりますね。下の図を参考にして整理してみましょう。

『同じ』『多い』『少ない』の関係図

『同じ』『多い』『少ない』の英語表現まとめ

まとめ

ここまでの内容を、下に3点でまとめます。

  • 英語の分数は『分子+分母を序数にしたもの』となる。『3分の2』であれば “two thirds” となる。複数形であることに注意。
  • なぜそのような表現になるか、理由はない。理屈ではなく『そういうもの』という表現は丸呑みする。
  • 『~以上』は “equal or more than ~” や “no less than ~” などの表現を使う。それぞれの表現を図示した表を参考に整理。

今回の表現で、数字の表現関係に強くなれたはずです。このような『ちょっとした表現だけど教わっていない』という表現を今後も紹介し、あなたが英会話をモノにする手助けをしていきます。

あなたが英会話をモノにし、あなたの望む未来を手に入れることを、私は応援しています。

MUSASHI

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